Webライターの報酬が想像以上に少なくてビックリした…。
Webライターの初心者は、想像より稼げない現状に悩んでしまうこともあります。
僕自身も未経験からフリーランスに転身した現役のWebライターです。
1年目の頃は、月に5万円を稼ぐのが精一杯でした。
しかし、3年目となる2022年12月には、Webライターとしての収益が月37万円を達成しました。
そこで、自分自身の経験をもとに『Webライター初心者が稼げない原因と対策』を解説します。
執筆者プロフィール
- Webライター(4年)
- Webディレクター(1年)
- 元システムエンジニア(9年)
未経験からフリーランスのWebライターに転身。
保有資格:SEO検定1級・FP3級
2つのブログを運営しています。
Webライター初心者が稼げない理由
Webライターの仕事は、誰でも簡単にできる印象があります。
しかし、そもそも何が簡単なのかを勘違いしがちです。
- Webライターに「なる」のは簡単
- Webライターが「稼ぐ」のは難しい
Webライターになるための試験や検定はありません。
特別なスキルや資格がなくても、クラウドソーシングサイトに登録すれば手軽に始められます。
しかし、多くのWebライターは、業務を継続できません。
なぜなら、Webライターの「闇」を実感し、挫折してしまうからです。
高単価の案件を受注できない
Webライターの案件は、基本的なライティングスキルを習得しないと受注できません。
案件に応募しても、スキルがなければテストライティングで落とされてしまいます。
また、高単価な案件ほど、テストライティングの審査基準がシビアです。
案件を狙うライバルと競争する必要があるため、アピールできる強みがないと採用されません。
リモートワークの普及により、Webライターの人口は増えています。
条件のよい案件ほど取り合いになるので、スキル不足な初心者は理想と現実のギャップに苦戦するはずです。
書くこと以外に想定外の時間がかかる
Webライターの仕事は「文章を書かない作業」に想定外の時間を費やします。
- 執筆マニュアルやツールの理解
- 見出し構成案の作成
- 執筆テーマのリサーチ
- 執筆後のチェック
(誤字脱字・コピペ一致率など)
「気づいたら文章を書く前に1日が終わってた」なんてことも多々あります。
文字単価による報酬は、事前準備やチェック作業にどれだけ時間を費やしても増えません。
情報収集は文章を書くより大変だし、けっこうストレスも溜まるよ…。
Webライターの闇に吞まれている
Webライターの仕事には「闇」が潜んでいます。
とくに初心者は、低単価な案件や悪質なクライアントに悩まされがちです。
僕自身もWebライターになりたての頃には、自分のスキルに自信がなく「簡単そうな案件」ばかりを選んでいました。
本音を言うと「けっこうヤバくない?」って思う案件も経験しました。
- 低単価で稼げない
- 悪質なクライアントに騙される
- 高単価へのステップアップで挫折する
悪質なクライアントは、自信のない初心者を巧みに利用します。
そして、自信のない初心者ほど、低単価な案件を自ら選んでしまいがちです。
そんな闇から抜け出すためには、Webライターの仕事と真剣に向き合う必要があります。
- 自分には何が足りないの?
- これから何をすればいいの?
- このまま続けていいの?
Webライターの仕事がしんどくなると、先が見えない不安に悩んでしまうはずです。
僕自身も理想と現実の壁にぶつかって、ようやくスキルのなさやステップアップの難しさを痛感しました。
初心者が騙される「NG案件」
Webライターの初心者は、手を出すべきではない「NG案件」に騙されます。
なぜなら「気楽に稼ぎたい」といった気持ちが、あるはずもない案件を期待してしまうからです。
本音を言うと、初心者向けの案件は、ほとんどが「ひどい案件」です。
だからこそ、注意したいポイントを意識しながら、NG案件をしっかりと見極めましょう。
「初心者歓迎」に騙されるな
クラウドソーシングサイトには、初心者向けの案件もあります。
ただし、下記のような「受注すべきかどうか」のポイントを見極めるべきです。
クライアントの立場として、あえて初心者を歓迎(優先)する理由はありません。
強いて言えば、低コストで記事を量産したい場合が想定できます。
つまり「初心者歓迎」の言葉は、初心者への優しさではありません。
あえて低コストで依頼できる初心者を狙って、都合よく利用しようと企んでいる可能性があります。
テストライティング不合格で報酬なし。数ヶ月後にネット記事を見ると「あれ?見覚えのある内容が…」なんてこともありますよ。
もちろん、応募のハードルを下げるために「初心者でも大丈夫ですよ」と書く場合もあります。
しかし、あえて初心者を募集している案件には注意しましょう。
「募集要項」に気をつけろ
案件の募集要項が「あいまいな内容」と感じる場合は、応募を避けましょう。
採用後に意図していない契約や作業を要求される場合があります。
- 文字数
(〜以上?〜以下?〜程度?~前後?) - 報酬
(文字単価?記事単価?) - 納期の目安
(依頼から何日後?) - 作業範囲
(誰がどこまで対応する?) - テストライティングの有無
(報酬はある?)
とくに文字数は、注意したいポイントです。
たとえば「1記事:1000文字前後」と書かれていた場合に、クライアントのさじ加減で文字数が大幅に増えることもあります。
しれっと300文字くらい追加する人もいる。
1500文字を「だいたい1000文字」と捉える人もいるよ。
1000文字で納品すると文字単価「1.0円」相当
1500文字で納品すると文字単価「0.68円」相当
募集要項を初めて見るときは、複数の案件で書き方を比較してみてください。
依頼内容や契約条件に不明点がある場合は、応募時に提出する提案文へ質問事項を追記しましょう。
「直接契約」にもリスクがある
Webライターには、大きく分けて2種類の契約方法があります。
- クラウドソーシングサイトを介した契約
- 直接契約
クラウドソーシングサイトを介した契約は、一般的に報酬の15~20%が手数料として差し引かれます。
安定した収入を考えるなら、手数料不要の直接契約に魅力を感じるはずです。
しかし、直接契約には「リスク」もあります。
- トラブルには自己対応する必要あり
- 金銭トラブルが発生する可能性あり
- 契約に伴う事務作業の必要あり
直接契約(業務委託契約)に慣れていない初心者は、いつの間にか不利な条件で契約してしまうこともあります。
報酬の支払いに応じない悪質なクライアントも存在するため注意が必要です。
万が一のトラブルが発生した場合は、自己対応が必要です。
また、直接契約には、契約書や請求書の事務手続きが発生します。
クラウドソーシングサイトが仲介しないため、すべて自分で準備・対応しなければなりません。
直接契約を検討したい場合は、クライアントの見極め方やトラブルへの対処方法を理解しておく必要があります。
メンタルが疲弊する「NGクライアント」
Webライターは、案件の内容に加えて「クライアントの対応」にも気をつけるべきです。
コミュニケーションしにくいクライアントには、精神的なストレスを感じてしまいます。
ビジネスマナーが備わっていないクライアントとは、かかわるメリットがありません。
少しでも不信感があるのなら、遠慮せずに関係を断ちましょう。
連絡が遅い
クライアントからの連絡が遅いと感じる場合は、以下の状況が想定できます。
- 担当者が業務に追われている
- 管理体制に問題がある
- 担当者にビジネスマナーがない
対面でやり取りする機会が少ないWebライターには、連絡待ちの状況が「次のアクションをとれない原因」になります。
下記のような配慮がなければ、長期的にかかわるメリットがないと判断すべきです。
- 24時間以内に返信してくれるか
- 遅れる場合は事前に伝えてくれるか
- 遅れた際に一言でも謝罪してくれるか
忙しいクライアントは、やむを得ない事情で連絡が滞ってしまう場合もあります。
しかし、配慮のなさを感じてしまう場合は、ライター側の負担が増えるだけなので断ることも検討しましょう。
指示があいまい
指示があいまいなクライアントは、Webライターの負担を増やします。
- やるべきことの確認作業が発生する
- 意図していない指示を要求される
- 対応を間違った場合に責任を負わされる可能性がある
クライアントからの指示があいまいでは、業務に正しく取り掛かれません。
自己判断で進めた結果に問題があると、ライター側の責任を問われる悪質なケースもあります。
案件の募集要項や作業開始前の連絡事項など、やるべきことを明確に指示できるクライアントを選びましょう。
言葉がキツイ
連絡や指摘の言葉が「キツイ」と感じるクライアントは、契約しない(継続しない)のが得策です。
コミュニケーションにストレスを感じてしまうと、ビジネスでの良好な関係は築けません。
Webライターは、ただでさえ顔の見えないコミュニケーションが必要です。
言葉づかいに不安を感じてしまうと、必要以上にストレスがかかる原因になります。
顔が見えないと感情が伝わらないから、どうしてもネガティブに捉えちゃうよね。
ただし、クライアント側は、言葉に反してそれほど悪気がない可能性もあります。
よほどキツイ対応でもない限りは、あまり気にしすぎないことも心がけましょう。
悪質な案件・クライアントを見極める方法
Webライターって稼げないし、挑戦するのやめとこうかな…。
ネガティブな内容を紹介したので「Webライターなんてやめとけ」って考えてしまいますよね。
しかし、避けるべき案件やクライアントは、数ある中の「ごく一部(けっこう多め)」です。
- 文字単価0.5円以下を避ける
- 報酬のないテストライティングを避ける
- 「初心者でも教えます」を避ける
これからWebライターに挑戦する初心者は、まずは上記のポイントを参考にしてみましょう。
案件やクライアントを見極められると、Webライターに挑戦する不安を解消できます。
文字単価0.5円以下を避ける
案件選びに失敗しないためには、文字単価「0.5円以下」の案件を避けましょう。
ただし、実績のない初心者が、いきなり高単価の案件を受注するのは困難です。
まずは、0.5~0.8円程度を受注しながら、スキルにあわせてステップアップしていきましょう。
0.5~0.8円:実績づくりの初心者向け
1.0~1.5円:収入を安定させたい中級者向け
1.5円以上:収入アップを目指す上級者向け
Webライティングは、想像以上に作業時間を必要とする業務です。
文字単価0.5円以下の案件では、作業時間に見合った報酬を得られません。
文字単価が低すぎる案件は、モチベーションを維持できないのでやめておきましょう。
報酬のないテストライティングを避ける
テストライティングがある場合は、報酬の有無を確認しましょう。
ごく一部ではありますが、テスト案件と称して無報酬で記事を集める悪徳なクライアントも存在します。
ランサーズでは、提案時に無料でサンプル提出を求める仕事はご依頼いただけません。ただし、別途直接依頼でサンプルをご依頼いただく旨の記載、もしくはポートフォリオの提出を求めることは可能です。
ランサーズ|仕事依頼ガイドライン細則
クラウドソーシングサイトでは「テストライティング不合格の報酬未払い」を原則として禁止しています。
募集要項に「テスト不合格の場合は報酬を支払いません」と記載がある場合は、案件への応募を控えましょう。
「初心者でも教えます」を避ける
初心者向けの案件には「スキルがなくても教えるので安心してください」といった文面が目立ちます。
しかし、教えた見返りとして「商材の購入やメルマガの登録」を催促される場合があるので注意しましょう。
とても親切に教えてもらうと断りづらいよね。
ライティングスキルを教えてもらえるのは、初心者にとって大きなメリットです。
しかし、催促を受けた場合は「自分に必要なものかどうか」を判断して、不要であれば遠慮せずに断りましょう。
稼げるWebライターになるために必要なこと
Webライターが稼げるようになるためには、以下のステップをクリアしていくのが大切です。
- 稼げない案件を見極める
- 1ヶ月の納品文字数を増やす
- 文字単価1.0円以上の案件を受注する
ただし、いきなり大きな目標を立てると、精神的な負担を感じてしまいます。
「まずは5万、達成したら10万」と、小さな目標を段階的にクリアしていくのが理想的です。
小さな成功体験を積み重ねていくと、モチベーションの維持にも効果的ですよ。
以下の記事では、未経験のWebライターが月20万円稼ぐロードマップを解説しています。よかったら参考にしてみてください。
【実体験】やめときゃよかった案件
ここからは、僕自身が実際に経験した「やめときゃよかった」な案件を紹介します。
これから案件を探そうとしている人は、悪い例として参考にしてみてください。
クラウドソーシングサイトを見ると、いまでも似たような案件が掲載されています。
指定の文字数を大幅にオーバーさせられた
指定文字数3000文字の案件で、最終的に4500文字も書いて納品した経験があります。
下記のような指摘や追加修正を繰り返した結果、指定文字数の「1.5倍」まで膨れ上がってしまいました。
「見出しを追加して、最低500文字ほど書いてください」
「見出し構成が不足していたので、○○の見出しと本文を追加してください」
文字数が増えても報酬は変わらなかったので、クライアントに都合よく扱われた気分です。
文字数の指定なんて「飾りなんだな」と感じた出来事でした。
そもそも見出し構成の不備は、クライアントの責任でした。
今後、同じことがあったら断ります。
テストライティング後の返信がない
テストライティングを提出後、以下のメッセージが届きました。
テストライティングのご対応ありがとうございました!
添削の結果、問題なさそうだったので、ご依頼する方向で進めさせていただきます。
なるべく来週中までには、ご連絡いたします。
今後とも、どうぞよろしくおねがいします!
しばらく待ちましたが、連絡はありませんでした(笑)
本契約する流れだったので他案件を控えていたのですが、時間をムダにした気分でした。
場合によっては合否の通知すらなく、報酬の支払いなく音沙汰がなくなるケースもあるようです。
募集要項と異なる内容で契約させられた
得意分野である「IT系」の記事ジャンルで、継続案件に契約しました。
ところが3記事ほど書いたあたりから、募集要項と異なるジャンルを頻繁に依頼されました。
「法律系のジャンルですが対応できそうですか?構成案はあるので専門知識は無くても大丈夫です。」
「恋愛系のジャンルに対応できますか?サンプル記事があるので似たような感じで対応できると思います。」
以降、契約時のIT系ジャンルを執筆する機会はなくなり、想定していないジャンルの記事を四苦八苦しながら書くことに。
クライアントとIT系ジャンルの依頼主?の契約が切れたのかな(笑)
継続案件の契約を検討する場合は、一言でもいいので「執筆ジャンルが変わることもありますか?」と質問しておくのがおすすめです。
「感想を書くだけ」は情報商材への催促
クラウドソーシングサイトで初めて受注した案件は、以下のような内容でした。
「メルマガを1週間読んだ感想を毎日書くだけの簡単な仕事」
7日間届くメルマガの感想を300文字ほど書くだけの簡単な案件です。
メルマガの内容は「副業で稼ぐ方法」と、少しだけ興味があったので応募してみました。
結論を伝えると、以下のような「ガッカリする案件」でした。
- メルマガの内容はほとんどが「依頼主の武勇伝」
- 副業で稼ぐ方法には結局ふれられなかった
- 詳細を知りたい人は「書籍を購入して」と催促
感想を書こうにも「スゴイですね」しか浮かばず…。
僕の場合は「メルマガの感想」でしたが、最近は「動画の感想」を書く案件も見かけます。
いずれにしても商材購入やLINE登録などを催促されるので「感想を書く案件」は避けましょう。
Webライターの闇は案件の募集要項で見極めよう
稼げないWebライターを抜け出すための「第一歩」は、案件の募集要項を見極めることです。
依頼内容や報酬など、クライアントの情報に不安要素があるかどうかをチェックしましょう。
Webライターの初心者ほど「闇を感じる案件」を選んでしまいます。
精神的な負担の大きい案件にかかわるのは、Webライターを挫折してしまう(続けられない)要因です。
ヤバいと感じる案件を避けるためにも、今回解説した内容を参考にしてみてください。
もし引き受けてしまった場合は、遠慮せずに断ってしまいましょう。
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