接続詞の種類と使い方|10パターンの役割を例文で解説

接続詞って、接続語と何が違うのかな?

文章の流れをスムーズにまとめる「接続詞」

単なる文章のつなぎ役ではなく、読者に与える印象や読みやすさを左右する重要な役割です。

そこで今回は『接続詞の役割・種類』をテーマに、用途にあわせた使い方や気をつけたいポイントを解説します。

taku

例文も紹介するので、ぜひチェックしてみてください。

執筆者プロフィール

taku
  • Webライター(4年)
  • Webディレクター(1年)
  • 元システムエンジニア(9年)

未経験からフリーランスのWebライターに転身。
保有資格:SEO検定1級・FP3級
2つのブログを運営しています。

目次

接続詞とは|文章をつなぐ役割

接続詞には、文や語句をつなぐ役割があります。

以下は、Web記事でよく使う接続詞の一例です。

例)よく使う接続詞
  • しかし
  • または
  • つまり

接続詞を用いることで、複数の情報を比較したり補足したりと、文脈に応じて情報をつなげられます。

また、文脈の関係性を明確にしながら、文章全体の一貫性と流れをまとめるのに効果的です。

スムーズな文章の流れによって、より読みやすい文章にまとめられます。

接続詞と接続語の違い

接続詞と接続語の違いは、それぞれが属するカテゴリにあります。

接続詞
接続後
  • カテゴリ:品詞
    例)名詞・動詞・形容詞など
  • カテゴリ:文の成分(文節)
    例)主語・述語・修飾語など

接続語は、文や語句をつなぐ役割がある文節です。

そして、接続詞は、接続語に含まれる品詞の一種です。

接続語に含まれる品詞には、副詞や接続助詞などもあります。

「だから」「しかし」のように、単独で文節として成立するのが接続詞です。

「~ので」や「~から」は別の単語と組み合わせて使用する助詞であり、接続詞ではありません。

例文

接続語の接続詞(だから)

「雨が降った。だから、地面が濡れている。」

接続語の助詞(~ので)

「雨が降ったので、地面が濡れている。」

taku

どちらも役割は同じですが、品詞が異なります。

接続詞の種類一覧【10種類の例文を紹介】

接続詞は、以下の10種類に分類できます。

taku

各分類の用法や使用例を以降の見出しで解説します。

順接

順接の接続詞には「理由・原因~結果」の流れを自然につなぐ役割があります。

例文

「彼は一所懸命に勉強した。だから、資格の検定試験に合格した。」

例文では「だから」が順接の接続詞です。

前文は「彼は一所懸命に勉強した」という行動を伝える文章です。

そして、接続詞の後文では「資格の検定試験に合格した」と、行動に対する順当な結果を伝えています。

おもな順接の接続詞
  • だから/ですから/だからこそ
  • したがって/よって/それゆえ
  • そのため/このため/それで
  • おかげで/そのせいで
  • その意味で/その点で
  • そこで/そんなわけで/というわけで
  • すると/その結果
  • ならば/そうなると/だとすると
  • そうすれば/そうでなければ

逆接

逆接の接続詞には「予想外の結果」や「反対の意味」のある後文につなぐ役割があります。

例文

「彼は一所懸命に勉強した。しかし、資格の検定試験に落ちてしまった。」

例文では「しかし」が逆説の接続詞です。

前文は「彼は一所懸命に勉強した」という行動を伝える文章です。

そして、接続詞の後文で「資格の検定試験に落ちてしまった」と、順当ではない結果(予想とは食い違う結果)を伝えています。

おもな逆接の接続詞
  • しかし/だが/ところが
  • にもかかわらず/そのくせ/それでいて
  • ただ/とはいえ/だからといって

並立

並立の接続詞には「対等の関係」を示す役割があります。

例文

「彼は参考書を読んで勉強した。また、試験の過去問も解いた。」

例文では「また」が並立の接続詞です。

前文では「参考書を読んだ」という勉強方法を伝えています。

そして、接続詞の後文で「過去問を解いた」と、並列する情報(勉強方法)をつなげています。

おもな並立の接続詞
  • また/それから/そして
  • そのうえ/さらに/しかも
  • かつ/あわせて/同時に

対比

対比の接続詞には、対立する要素の比較や相違点を明確にする役割があります。

例文

「彼は仕事も勉強も熱心に取り組みます。一方、忙しさによる運動不足が悩みです。」

例文では「一方」が対比の接続詞です。

前文では、仕事や勉強に「熱心に取り組む」というポジティブな情報を伝えています。

そして、接続詞の後文では「運動不足に悩んでいる」というネガティブな情報を対比しています。

おもな対比の接続詞
  • 一方/他方
  • または/もしくは/あるいは
  • 反面/逆に
  • ~にたいして

列挙

列挙の接続詞には、複数の要素や段階を順序よく並べる役割があります。

例文

「まずは、インプットしましょう。つぎに、アウトプットで定着化します。さらに、フィードバックを依頼すると効果的です。」

例文では「まずは・つぎに・さらに」が列挙の接続詞です。

「インプット→アウトプット→フィードバック」の流れを、文章で段階的に伝えています。

列挙の接続詞があることで、読者は文章に「流れ(順序)がある」と判断できます。

おもな列挙の接続詞
  • まずは/つぎに/さらに
  • 最初に/つづいて/最後に
  • 第一に/第二に/第三に

換言

換言の接続詞には、前文の内容を別の表現で言い換え、要約する役割があります。

例文

「彼は午前中に構成を検討し、午後から原稿を執筆した。ようするに、とても忙しい1日を過ごしました。」

例文では「ようするに」が換言の接続詞です。

午前から午後まで執筆していた状況を、接続詞の後文で「忙しい1日を過ごした」と要約しています。

具体例や解説を簡潔にまとめられるので、PREP法の後半(E→P)に活用するのも効果的です。

おもな換言の接続詞
  • すなわち/つまり/ようするに
  • むしろ/というより/そのかわり

例示

例示の接続詞には、前文の具体例を示す役割があります。

例文

「彼には優れた実績がある。たとえば、出版した書籍でベストセラーを獲得している。」

例文では「たとえば」が例示の接続詞です。

前文で提示した「優れた実績」の具体例を接続詞の後文で解説しています。

PREP法で具体例を提示する際に、使用頻度の高い接続詞です。

おもな例示の接続詞
  • たとえば/具体的に
  • じつは/実際は
  • とくに/なかでも/とりわけ

補足

例示の接続詞には、前文に対する追加情報を加える役割があります。

例文

「彼は必死に勉強して資格を取得しました。ちなみに、勉強期間は約3ヶ月です。」

例文では「ちなみに」が補足の接続詞です。

前文で提示した「必死に勉強した」に対する具体的な期間を、接続詞の後文で補足しています。

おもな補足の接続詞
  • なぜなら/というのも
  • なお/ただし/ちなみに

転換

転換の接続詞は、前文に対して話題や場面を切り替えたいときに活用します。

例文

「彼は新生活をスタートするため、必要な準備を整えました。さて、いよいよ社会人としての一歩を踏み出します。」

例文では「さて」が転換の接続詞です。

前文では「新生活に向けての準備」を伝えています。

そして、接続詞の後文では「新生活のスタート」に場面を切り替えています。

おもな転換の接続詞
  • さて/ところで
  • では/だとすれば
  • そもそも/それにしても

結論

結論の接続詞には、前文に対するまとめや結果を導くために使用されます。

例文

「彼は初心者であり、慣れない執筆ジャンルに苦戦している。いずれにしても、期日までに納品しなければならない。」

例文では「いずれにしても」が結論の接続詞です。

前文では、初心者であり慣れないジャンルに苦戦する「状況」を伝えています。

そして、接続語の後文では、状況にかかわらず「期日までに納品すべき」という結論を示しています。

おもな結論の接続詞
  • このように/こうして
  • 結局/というわけで
  • いずれにしても/どちらにしても
  • とにかく/なにはともあれ

気をつけたい接続詞の使い方

文や語句をつなぐ役割がある接続詞は、とくに「使い方」を気をつけるべきです。

接続詞の使い方によって、文章の印象や読みやすさが大きく変わります。

必要に応じて省略する

接続詞は、必要に応じて省略しましょう。

文脈によっては、接続詞を省略しても文章の意味が伝わります。

例)接続詞は省略できる

接続詞のある文章

「接続詞には文章をつなげる役割があります。そして、文章全体の一貫性と流れをまとめるのに効果的です。」

接続詞を省略した文章

「接続詞には文章をつなげる役割があります。文章全体の一貫性と流れをまとめるのに効果的です。」

Webライティングでは情報を素早く伝える必要があり、とくに「文字数を減らす意識」が重要です。

不要な接続詞を省略すれば文章がシンプルまとまるため、読みやすさの向上につながります。

ただし、逆接の接続詞「しかし」のように、前文と後文を対照的な関係を伝える場合には残しておくのが効果的です。

接続詞が「本当に必要かどうか」を考えながら、読者の理解を助けるための手段として賢く使いましょう。

読点を打つ

接続詞を使用する場合は、読点「、」を打ちましょう。

接続詞の後に読点を入れると、読者が文脈の区切りをスムーズに把握できます。

例)接続詞の後には読点を打つ

読点のない文章

「接続詞と読点はセットで使いましょう。なぜなら読点を入れると、文脈の区切りを判断しやすいからです。」

読点のある文章

「接続詞と読点はセットで使いましょう。なぜなら、読点を入れると、文脈の区切りを判断しやすいからです。」

Web記事の読者は、基本的には文章の一言一句をじっくりと読みません。

句読点の区切りを目で追うように読み進める傾向にあるため、読点がないと接続詞を読み飛ばしてしまいます。

とくに記事全体の文字数が増えるほど、文章の区切りを強調する意識が重要です。

taku

短い文章をつなげる意識で記事を書くと、内容を理解しやすく読みやすい文章につながります。

書き言葉で書く

接続詞を使うときには「書き言葉」を意識するのも重要です。

話し言葉(口語)として一般的な「なので」「でも」は、文章執筆に適していません。

文章では書き言葉を意識しても、接続詞に話し言葉が混在してしまうと読者に違和感を与えてしまいます。

接続詞のささいなミスを防ぐには、必要に応じて省略する意識も大切です。

また、短い文章をつなぐ場合は「一文にまとめられるかどうか」もチェックしてみましょう。

例)接続詞の省略・一文にまとめる

修正前の文章

「今日は雨が降っています。なので、イベントは中止にします。」

修正後の文章

「今日は雨が降っているため、イベントを中止にします。」

接続詞で文章の流れがスムーズになる

接続詞には文や語句をつなぐ役割があり、情報の比較や補足に役立ちます。

また、接続詞を活用する場合は、以下の役割にあわせて使い分けましょう。

たとえば「しかし」という逆接の接続詞を使用すれば、予想外の事態や対照的な状況を表現できます。

また、列挙の接続詞は、手順の流れを伝える文章に効果的です。

ただし、接続詞を多用してしまうと、読者が文章に冗長な印象が伝わってしまいます。

接続詞がなくても文章の意味が通じる場合もあるので、必要に応じて省略する工夫も必要です。

taku

接続詞ひとつで文章の印象やリズムが大きく変わるため、読みやすさと流れを意識しながら効果的に活用しましょう。

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