勤務先に内緒でWebライターを始めたけどバレないかな?
結論を伝えると、副業は基本的にバレます(隠せません)。
ただし、副業がバレるリスクを減らすための対策は可能です。
そこで今回は『副業がバレてしまう原因とリスクを減らすための対策』を解説します。
執筆者プロフィール
- Webライター(4年)
- Webディレクター(1年)
- 元システムエンジニア(9年)
未経験からフリーランスのWebライターに転身。
保有資格:SEO検定1級・FP3級
2つのブログを運営しています。
【結論】Webライターの副業は勤務先にバレる
Webライターの副業は、原則として勤務先にバレます。
副業の種類や収入額は関係ありません。
つまり、副業禁止の会社に勤めている場合は「やらないほうがいい」ということです。
では、なぜバレてしまうのでしょうか?
まずは、その理由を確認してみましょう。
確定申告により住民税の金額が増える
勤務先にバレてしまうおもな原因は、副業収入により住民税の金額が増えるからです。
住民税は「給与所得+副業の収入」で計算され、その金額は勤務先に通知されます。
前年度から給与所得に大きな変化がないのに、住民税だけ増えてしまうと「給与以外の収入があるのでは?」と疑われてしまいます。
また、副業収入が年間20万円を超える場合は、確定申告が必要です。
副業を含めた住民税の金額が、勤務先に通知されると認識しておきましょう。
年間20万円以下なら確定申告不要|ただし住民税の申告は必要
副業収入が年間20万円以下の場合、確定申告は不要です。
ただし、住民税の申告は、金額にかかわらず必要になります。
つまり、どのような内容・金額であっても、副業収入を得ると住民税が増えてしまいます。
結果的に勤務先へ通知されてしまうので、住民税が変化すれば隠しきれません。
給与所得をもらう場合は住民税を「自分で納付」できない
副業にかかる住民税を勤務先に通知しない手段もあります。
その手段は、確定申告を「自分で納付(普通徴収)」することです。
ただし、副業で給料をもらう場合(雇用形態:アルバイト・パートなど)は、住民税を自分で納付できません。
普通徴収には「給与・公的年金等以外」の制限があるからです。
副業先には給与支払報告書を提出する義務があり、結果的に住民税の変化が勤務先にバレてしまいます。
会社が副業を禁止する理由
上記は、一般企業が副業を禁止するおもな理由です。
もし、副業禁止の会社に勤めている場合は、上記の理由を把握しておきましょう。
副業の許可を得るためには、交渉材料として懸念事項をクリアすることが重要です。
情報漏洩のリスクがあるから
副業先の企業が競合他社である場合には、情報漏洩のリスクを伴います。
副業で従業員が他社との接触を増やすのは、機密情報や企業戦略が外部に漏洩するおもな要因です。
情報漏洩により競争力が低下する恐れもあるので、企業としては容易に承諾できません。
長時間労働の要因となるから
副業により労働時間が増加すると、過重労働のリスクが高まります。
本業と副業をともにこなす必要があるため、労働時間の増加は避けられません。
過重労働は、体力的・精神的な負担による業務への悪影響を及ぼす恐れがあります。
疲労が蓄積した状態では効率的な業務遂行が困難であり、企業としても悪影響を無視できません。
本業に悪影響を及ぼすリスクがあるから
一般企業が副業を禁止する理由には、業務の効率や品質への悪影響も挙げられます。
業務時間外の副業に時間を費やすのは、疲労の蓄積や集中力の低下が起こる要因です。
万が一、健康状態が悪化すれば、生産性が低下する可能性も高まります。
また、集中力の低下によりミスが増加すれば、品質に悪影響を及ぼすリスクも避けられません。
さまざまなリスクを最小限に抑えるため、企業は副業を禁止することで対処しています。
副業がバレたらどうなる?
副業がバレたときの処分は、勤務先への影響度によりさまざまです。
影響度が小さい場合 | 影響度が大きい場合 | |
---|---|---|
影響 | 個人の生産性低下 個人の品質悪化 | 競合他社への情報漏洩 人材流出 |
処分 | けん責による始末書提出 戒告による口頭注意 | 減給・降格処分 懲戒解雇 |
影響度が 小さい場合 | 影響度が 大きい場合 | |
---|---|---|
影響 | 個人の生産性低下 個人の品質悪化 | 競合他社への情報漏洩 人材流出 |
処分 | けん責による始末書提出 戒告による口頭注意 | 減給・降格処分 懲戒解雇 |
副業による悪影響が個人の範疇で収まるのであれば、口頭注意や始末書の提出で済む可能性もあります。
しかし、情報漏洩のように企業への著しい損害が発生してしまうと、最悪の場合には懲戒解雇のリスクも。
いずれにしても社内での信用を失うことは避けられないため、処分にかかわらずリスクに配慮した行動を心がけましょう。
副業がバレるリスクを減らす5つの対策
Webライターの副業は、基本的には勤務先にバレてしまいます。
ただし、バレるリスクを減らすための対策は可能です。
副業がバレてしまう不安を解消したい人は、上記の対策を意識してみましょう。
副業で発生する住民税を「自分で納付」する
副業の住民税を勤務先に通知しないためには「自分で納付(普通徴収)」を選択しましょう。
副業の収入額にかかわらず、住民税の申告は必要です。
また、確定申告の有無により、申告方法は以下のように異なります。
副業の収入額 | 申告方法 |
---|---|
年間20万円を超える場合 (確定申告が必要) | 確定申告書第2表「住民税に関する事項」で「自分で納付」を選択する |
年間20万円以下の場合 (確定申告が不要) | 現住所のある市区町村に住民税を申告する (市区町村により申告様式が異なる) |
副業の収入額 | 申告方法 |
---|---|
年間20万円を超える (確定申告が必要) | 確定申告書第2表「住民税に関する事項」で「自分で納付」を選択する |
年間20万円以下 (確定申告が不要) | 現住所のある市区町村に住民税を申告する (市区町村により申告様式が異なる) |
住民税を自分で納付すれば、勤務先への通知を防げます。
ただし、副業収入が年間20万円以下でも、住民税の申告は必要なので注意しましょう。
副業していることを周囲に漏らさない
副業がバレてしまう典型的なパターンは、自ら周囲に漏らしてしまうことです。
職場の同僚に話した内容が、いつの間にか上司や幹部に伝わってしまうこともあります。
- 同僚に副業していることを話してしまった
- 副業の連絡やメール通知を見られてしまった
- 職場で副業の作業をして見つかってしまった
上記は副業が勤務先にバレてしまう「よくあるケース」です。
副業の収入が増えると、ついつい他人に自慢したくなります。
しかし、うわさ話は想定外のスピードで広まるので注意しましょう。
本名や顔写真を使用しない
副業のプロフィール情報には、本名や顔写真の使用を避けましょう。
- 身元を特定しにくいペンネームや似顔絵を使用する
- 経歴には本業の会社名を記載しない
- SNSのアカウントをプライベートと使い分ける
Webライターは、ペンネームでも活動しやすいメリットがあります。
また、年齢や居住地も「〇代・〇〇県在住」のように大まかな記載で問題ありません。
ただし、法律や医療などの専門的な案件では、信頼性を担保するため実名・顔出しを求められる場合もあります。
専門分野の案件は報酬単価が高い傾向にありますが、バレてしまうリスクを考慮して受注を控えましょう。
副業の年間所得を20万円以下に抑える
副業バレのリスクを軽減するなら、年間所得を20万円以下に抑えましょう。
年間所得が20万円を超えると、確定申告が必要です。
確定申告で住民税の納付方法を誤ると、副業がバレるリスクは高まります。
- 収入から経費を差し引いた金額
- 20万円以下であれば確定申告不要
ただし、住民税は所得に関わらず申告が必要です。
未申告で延滞金が発生するケースもあるため、20万円未満でも役所で納付手続きを実施しましょう。
SNSの情報発信に気をつける
SNSで情報発信している場合は、本業やプライベートと切り分けた活用方法を心がけましょう。
- 本名・顔写真を公開しない
- 自宅や近所の写真を公開しない
- 同僚との写真を公開しない
勤務先が副業を禁止しているのであれば、基本的にはSNSで情報発信すべきではありません。
どうしても情報発信が必要となる場合は、アカウント名にニックネームを使用しましょう。
副業がバレてしまったときの対処法
- 真摯に受け止めて謝罪する
- 副業に至った経緯を伝える
勤務先に副業がバレてしまったときの対処法は「真摯に受け止めて謝罪する」の一択です。
就業規則を無視して副業している立場として、まずは勤務先に謝罪の意を伝えておきましょう。
「認めない・ごまかす」といった対応はNG。
自己都合のためにウソをつく行為は、そもそも社会人として不適切です。
いったん謝罪の意を伝えたうえで、あらためて勤務先と副業に至った経緯について話し合うのも大切です。
なぜ副業したかったのか「困っていたこと・悩んでいたこと」があれば、すなおに相談しましょう。
「新築の購入を検討していて、どうしても副収入に頼りたかった」とか。
勤務先にしっかりと事情が伝われば、以下の条件で副業が認められるケースもあります。
- 競合他社とのかかわりがない
- 過重労働のリスクが低い
- 本業への悪影響が少ない
- 副業の必要性が認められる
副業がバレてしまったら、すなおに謝罪・相談するのがベスト。個人が勤務先と戦うメリットはないですし、副業バレよりも大きなリスクを抱えてしまいますよ。
どうしても副業に挑戦したい場合は?
勤務先が副業を禁止していても「将来のために副業したい!」と考えたくなるときもあります。
こっそり副業しちゃおうかな…
しかし、先述したように、副業は基本的にバレます。
バレたときに重い処分を受けると、本業で積み重ねてきた実績を失ってしまうかもしれません。
どうしても副業に挑戦したい場合は、以下の手段を検討してみましょう。
就業規則に従いつつ勤務先に相談する
まずは、副業したい旨を勤務先に相談しましょう。
もちろん、副業を禁止している会社では、許可を出してくれる望みは薄いです。
しかし、以下の条件を材料に交渉する余地はあります。
- 本業に悪影響がないこと
- 企業秘密が漏洩しないこと
- 勤務先の名誉や信用を損なわないこと
- 競業他社にかかわらないこと
副業が禁止されている一般的な理由は、勤務先や本人に悪影響を及ぼす懸念があるからです。
就業規則のガイドラインに従うこと(悪影響を及ぼさないこと)を条件に、副業の許可を得られるかどうか相談してみてください。
副業で得られるノウハウを本業で活かせると最高です。
転職を視野に入れる
どうしても勤務先では副業できそうにない場合は、転職を視野に入れましょう。
厚生労働省が推進する「働き方改革(2017年)」以降、副業を認める企業は増えています。
マイナビの調査では、2023年度で「70.6%」の企業が副業・兼業を認めているそうです。
Webライターとして本格的に活動したい場合は、副業可能な会社も探してみてください。
副業は基本的にバレる|コソコソせずに勤務先へ相談しよう
Webライターの仕事は、自宅で対応できる副業として注目を集めています。
しかし、勤務先にバレるリスクを警戒しながらでは、生産性のある副業に取り組めません。
- リスクを減らす対策を立てる
- すなおに勤務先へ相談する
Webライティングのノウハウは、さまざまなビジネスシーンでも活用できます。
本業との相乗効果を上手く交渉できれば、副業の許可を得られる可能性も高まるはずです。
「バレるのではないか」と不安を感じることなく、快適に副業を楽しみましょう。
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