ユーザーの検索意図は、どうやって調べればいいのかな?
検索意図を理解するなら、読者のつもりで知りたいことや解決したいことを想像してみよう。
今回は「検索意図の調べ方」をテーマに、SEOに重要である理由や分析方法などを紹介します。
まとめの見出しには、学習効果を高めるための「理解度チェック」も用意しています。
ひとつずつ理解を深めながら読み進めてみてください!
執筆者プロフィール
- Webライター(4年)
- Webディレクター(1年)
- 元システムエンジニア(9年)
未経験からフリーランスのWebライターに転身。
保有資格:SEO検定1級・FP3級
2つのブログを運営しています。
検索意図とは
Web記事を制作するためには、検索意図の把握が重要です。
とくに以下の分類を意識すると、ユーザーが検索する動機を的確に把握できます。
それぞれの分類は、下記のとおりGoogleの公式資料でも提唱されています。
Consumer behavior and expectations have forever changed. With powerful phones in our pockets, we do more than just check the time, text a spouse, or catch up with friends. We turn to our phones with intent and expect brands to deliver immediate answers. It’s in these I-want-to-know, I-want-to-go, I-want-to-do, I-want-to-buy moments that decisions are made and preferences are shaped.
Four Moments Every Marketer Should Know|Think with Google
検索意図の分類によって、作るべきコンテンツが変わるってことです。
Knowクエリ|知りたい
Knowクエリは「情報を知りたい」といった検索意図を示す分類です。
検索意図とは
SEO 効果
検索クエリ 意味
Knowクエリで検索するユーザーは、キーワードに対する「答え」を求めています。
求めている情報を正確に伝えてあげるのが大切です。
Goクエリ|行きたい
Goクエリは「情報のある場所へ行きたい」といった検索意図を示す分類です。
ライティング ブログ
水族館 東京
YouTube ログイン
Goクエリで検索するユーザーは、キーワードの場所や行き方を探しています。
また、場所の選択肢となる候補を提案するのも大切です。
Doクエリ|やりたい
Doクエリは「情報をもとにやってみたい」といった検索意図を示す分類です。
Webライター 始め方
SEOライティング 書き方
クラウドワークス 登録
Doクエリで検索するユーザーは、アクションを起こす前提で記事を読む傾向にあります。
高いコンバージョン率が期待できるため、ユーザーの行動を意識した記事構成が大切です。
Buyクエリ|買いたい
Buyクエリは、商品購入前の「比較検討・下調べ」といったニーズを示す分類です。
Webライティング 本
文章校正ツール 月額料金
WordPress 有料テーマ おすすめ
Buyクエリで検索するユーザーは、比較やレビュー、口コミといった情報を求める傾向にあります。
Doクエリと類似する部分もありますが、アクションする前に「安心したい」といった思考を察知するのが重要です。
検索意図の重要性
検索意図の把握は、SEOにも欠かせない要素です。
その理由を、以下の観点をもとに解説します。
記事で伝えること=読者が求めること
Web記事では、読者が求めていることを伝えるべきです。
つまり、読者が何を求めているのかを理解できないと、価値のあるWeb記事は書けません。
目の前で困っている人がいたら、きっと以下のように問いかけるはずです。
「何があったの?」
「なぜ困っているの?」
「どうしてほしい?」
SEOライティングですべきことも同様です。
検索ユーザーに問いかけてみると、検索意図を理解するヒントが見つけられます。
自分が書きたいこと≠読者が知りたいこと
大切なので繰り返します。
Web記事では、読者が求めていることを伝えるべきです。
たとえば、未経験のWebライターに向けて「ライター業で月収50万円を達成したノウハウ」を発信して、Web記事の成果を得られるでしょうか。
答えは「No」です。
未経験の初心者が求めているのは「自分でもWebライターになれるのか」「何から始めればよいのか」といった情報です。
読者が知りたい情報から優先して書かないと、ターゲットの選定を誤ってしまいます。
検索意図の調べ方|実例で解説
検索意図の調べ方は、読者の気持ちで「読者の行動」をマネしてみるのがポイントです。
具体的には、キーワードで実際に検索して得られた結果を分析します。
上記は、Googleでキーワード検索した結果から得られる情報です。
これらの情報を活用すると、ぼやけていた読者の検索意図を少しずつ具体化できます。
サジェストキーワードを見る
サジェストキーワードとは、検索ワードの入力候補です。
Googleの検索画面でキーワードを入力すると、複数の候補が表示されます。
つまり、サジェストキーワードからは、検索キーワードに対して「検索頻度が高い関連テーマ」を把握できます。
検索キーワードは「ユーザーが知りたがっていること」を把握するのに便利です。
上位サイトのタイトルを見る
上位サイトのタイトルを見ると、検索意図に対して提供すべき記事テーマを把握できます。
たとえば、検索キーワード「Webライター 未経験」の上位サイトを例に挙げてみます。
上位サイトのタイトルを見ると、以下の3種類に分類可能です。
さらに、それぞれの分類は、検索意図へ置き換えられます。
分類 | 検索意図の想定 |
---|---|
未経験からWebライターを目指す方法 | 未経験からWebライターを目指す方法が知りたい |
未経験でもWebライターになれる? | 未経験でもWebライターになれるかどうかを知りたい |
求人情報サイト | Webライターの求人を探したい |
得られた情報をまとめると、Webライターを目指す検索ユーザーは「始め方」「未経験でも大丈夫な理由」「自分にあった求人」を知りたがっていると想定できます。
上位サイトの記事構成(見出し)を見る
検索意図を具体的に把握するため、上位サイトの記事構成(見出し)もチェックしましょう。
上位10ページほどを比較すると、各サイトの想定している検索ユーザー像が見えてきます。
記事構成のチェックは、ラッコツールズの「見出し(hタグ)抽出」が便利です。
上位サイトの「見出し・タイトル・ページ文字数」を一括(CSV形式)で抽出できますよ。
検索上位のサイトほど、検索意図を満たすコンテンツが含まれている傾向にあります。
各サイトの共通点を分析すると、伝えるべき情報の取捨選択が可能です。
ただし、上位サイトとまったく同じ記事構成にしても効果がありません。
あくまでも参考程度に独自のコンテンツを作成しましょう。
検索画面の情報を見る
Googleの検索結果には、注目すべき要素が2つあります。
バーティカル検索 | 特定のコンテンツに絞って検索したいときに活用する機能。 画像・動画・地図など、ユーザーの関心事に関連するコンテンツを検索できます。 |
ユニバーサル検索 | Googleの検索結果画面に「Webページ以外のコンテンツ」を表示する機能。 YouTubeの動画やSNSの投稿なども検索結果に組み込まれています。 |
バーティカル検索もユニバーサル検索も、ユーザーが関心のあるコンテンツを把握するのに役立ちます。
とくにバーティカル検索は、検索意図に対する関心事の優先順位を把握するのに便利です。
画像・動画・地図などのメニューは、検索キーワードにより並び順が異なります。
左側にあるほどユーザーの関心度が高く、コンテンツを「どのような形で提供するか」の判断に効果的です。
画像の関心度が高ければ「図解を増やしてみよう!」と検討できます。
検索意図の分析方法
検索意図を分析するには、以下の観点に分けて考える必要があります。
どちらの考え方も、記事構成を検討するときに必要となる重要な観点です。
顕在ニーズ|「なぜ検索したのか」を考える
ユーザーが検索した理由をシンプルに考えれば、顕在ニーズをスムーズに導き出せます。
顕在ニーズは、検索ユーザーの表面的な願望です。
検索ワード「ダイエット 方法」の場合
検索ユーザーは、ダイエットの方法を知りたい。おそらく、痩せたいという願望がある。
検索ワード「検索意図 調べ方」の場合
検索ユーザーは、検索意図の調べ方を理解したい。おそらく、手順を知りたいという願望がある。
顕在ニーズを想定できれば、検索ユーザーに提供すべきコンテンツが少し見えてきます。
顕在ニーズを満たす内容は、記事のメインコンテンツと考えるのが基本です。
潜在ニーズ|検索して「どうしたいか」を考える
検索意図をさらに深掘りするため、検索結果からは想定しにくい「潜在ニーズ」を考えます。
潜在ニーズは「読者の心の奥にある本心」であり、記事の満足度を高めるための重要な要素です。
とくに悩みや疑問に直結する要素でもあります。
検索ワード「ダイエット 方法」の場合
検索ユーザーには、痩せたいという願望がある。おそらく、痩せることで「健康になりたい」「モテたい」のだと想定できる。
検索ワード「検索意図 調べ方」の場合
検索ユーザーには、手順を知りたいという願望がある。おそらく、手順を知ることで「運営するWebサイトの成果を得たい」のだと想定できる。
潜在ニーズを想定できれば、検索ユーザーのコンテンツに対する満足度を高められます。
また、以下の質問サイトや口コミを活用するのも効果的です。
レビューや口コミも活用しながら、ユーザーの本心を分析してみよう!
質問サイトを活用する
「Yahoo!知恵袋」や「教えて!goo」などの質問サイトは、ユーザーの悩みを把握するのに便利です。
たとえば、Yahoo!知恵袋で「Webライター 未経験」と検索してみると、志望動機の書き方や就活中の悩みなど、具体的な相談内容を見つけられます。
悩みをピンポイントに解決できるようなコンテンツは、オリジナリティのある記事制作に効果的です。
SNSの口コミを活用する
SNSの口コミは、潜在ニーズの分析に活用できます。
X(旧:Twitter)のように「ふとしたタイミング」でつぶやく一言は、かぎりなく本音に近い情報です。
SNSの投稿には、ネガティブな内容(否定や批判など)も目立ちます。
しかし、目立つ意見を上手く活用すると、読者の注目を集めるコンテンツへとつなげられます。
意見が目立つのは、ユーザーの関心を集めている証拠です。
悩みや願望を分析しながら、Webライティングに活かすアイデアを検討してみましょう。
今回のまとめ|理解度チェックでおさらいしよう!
今回は「検索意図の調べ方」をテーマに、SEOに重要である理由や考え方などを紹介しました。
学習した内容を理解度チェックでおさらいしてみましょう。
理解度チェック(タップで開く)
- 検索意図には「Know」「Go」「Do」「Buy」の分類がある
- Knowクエリは「情報を知りたい」のニーズを示す分類
- Goクエリは「情報のある場所へ行きたい」のニーズを示す分類
- Doクエリは「情報をもとにやってみたい」のニーズを示す分類
- Buyクエリは商品購入前の「比較検討・下調べ」のニーズを示す分類
- 記事で伝えるべきことは「読者が求めること」であるから
- 筆者が書きたいことは「読者が知りたいこと」と一致するとは限らないから
- 検索意図の調べ方は「読者の気持ち」で「読者の行動」をマネしてみること
- サジェストキーワードは「ユーザーが知りたがっていること」を把握するのに便利
- 上位サイトのタイトルを見ると、検索意図に対して提供すべき記事テーマを把握できる
- 上位サイトの記事構成を見ると、各サイトの想定している検索ユーザー像がわかる
- ダイエットしたいユーザー
- 「痩せたい」→顕在ニーズ
- 「健康になりたい」→潜在ニーズ
- 潜在ニーズは質問サイトや口コミから探すのも効果的
検索意図を把握すると、読者の気持ちを理解できます。
それだけ検索意図のリサーチは重要であり、SEOライティングでは「当たり前」の取り組みです。
読者の気持ちを理解できれば、きっと価値のある記事を提供できますよ!
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