要点を伝える文章論法「PREP法」とは

今回のテーマは、要点を伝える文章論法「PREP法」です。

Webライターの初心者は、文章を書こうとしても「1文字目」に悩んでしまうことがあります。

そんなときは、文章の基本的な構成（型）を意識するのがおすすめです。

文章の基本構成を活用することは、書き手にも読み手にもメリットがありますよ。

PREP法とは

WebライティングにおけるPREP法は、読者に結論をわかりやすく伝えるための文章論法です。

文章を「要点→理由→具体例→要点」の順序で構成します。

P：Point（要点）
R：Reason（理由）
E：Example（具体例）
P：Point（要点のまとめ）

PREP法を活用すれば「頭ではわかっているのに文章にすると伝わらない」といった悩みを解消できます。

PREP法が重要な理由

Webライティングでは、結論をわかりやすく伝える書き方が重要です。

なぜなら、Web記事の読者は「結論」を求めています。

結論を伝え、理由を説明し、具体例で理解を後押しして、再び結論で締める。

上記のような「型」は、報告やプレゼンにも用いられています。

記事執筆に活用することで、読者はスムーズに内容を理解でき、筆者自身もスムーズな文章構築が可能です。

PREP法を活用するメリット

PREP法の活用には、以下のメリットがあります。

文章を順序立てて構成すれば、読者は自然な流れで内容を理解できます。

そして、筆者自身も、頭の中にある情報をロジカルに整理できるはずです。

要点をスムーズに伝えられる

PREP法を活用すると、読者に要点をスムーズに伝えられます。

結論から伝える文章構成が、読者の検索意図を冒頭で解決できるからです。

ほとんどの読者は、Web記事をじっくりと読みません。

見出しや文章の冒頭など、目に留まる箇所だけを流し読みします。

冒頭に結論を記載するのは、読者に「求めている情報があるよ！」と伝えるのに効果的です。

伝えたい内容を整理できる

PREP法を活用すれば、筆者自身も伝えたい内容を整理できます。

頭の中にある情報を「要点→理由→具体例→要点」の構成に当てはめられるからです。

頭の中の情報が増えるほど、書くべき順序や取捨選択に負担を感じてしまいます。

情報を詳しく伝えようとするほど、文章がまとまらないこともあるはずです。

型にあてはめられるPREP法であれば、文章を4つのステップに分けて執筆できます。

読者の理解度が増す

PREP法の「要点を最後に繰り返す構成」は、読者の理解を深める効果が期待できます。

要点を最後に振り返ると、読者の頭に結論が印象強く残るからです。

ただし、冒頭と文末の結論がズレてしまうと、読者の理解に迷いが生じてしまいます。

上記は「コーヒーが好きである」と紹介する流れから「集中するならコーヒーがおすすめ」に結論がズレた例文です。

冒頭と文末の一致しないときは、伝えたい結論にあわせて修正しましょう。

PREP法の活用例

PREP法を活用したWebライティングの参考例として、2つの例文を紹介します。

例文1：具体例を詳しく書くのが重要
例文2：具体例に引用を使うのも効果的

各例文では、重要視したいポイントも補足しながら解説します。

例文1｜具体例を詳しく書くのが重要

上記の例文は「具体例を詳しく書くのが重要」であることをPREP法で書いてみました。

PREP法の基本は「結論をシンプルに伝えること」です。

そのため、可能な限りムダを省いた文章（文字数を減らす）が求められます。

しかし、中身がスッカラカンな文章では読者が納得しません。

結論や理由は「早く知りたい」、具体例は「深く知りたい」のニーズを満たす必要があります。

例文2｜具体例に引用を使うのも効果的

上記の例文は「具体例に引用を使うのも効果的」であることをPREP法で書いてみました。

文章の内容を大げさに書いてしまうと、読者に疑いの目で見られてしまうリスクがあります。

とくに権威性のない筆者ほど、その傾向が顕著けんちょです。

引用には「パクリ」のようなマイナスイメージを感じる人もいます。

しかし、公的で信用できる情報であれば、信頼を得るためにも積極的に活用すべきです。

PREP法のトレーニング方法

PREP法は型に当てはめる文章論法であり、スキルとして定着させるには意識的な反復練習が必要です。

WebライティングでPREP法を活用するためには、以下のポイントを意識しましょう。

とにかく結論から書く

PREP法の執筆手法に慣れるコツは、とにかく結論から書くことです。

結論さえ書いてしまえば、以降の文章は「なぜ？→たとえば？→だから？」とつなげられます。

結論のないWeb記事は、読者に価値を提供できません。

また、結論がなければ、付随する理由や具体例を書けません。

理由や具体例も重要な要素ですが、あくまでも文章の説得力を増すための補足情報です。

構成はシンプル・内容は具体的に

大事なことなので、しつこいくらいに繰り返します。

PREP法の基本は「結論をシンプルに伝えること」です。

つまり、結論以外には具体的な内容が求められます。

あくまでもPREP法は「文章構成をまとめる手法」であり、活用すれば内容が充実するわけではありません。

以下は、同じテーマをPREP法で書いた例文です。

前述の「例文①」はシンプルにまとまっていますが、根拠が薄いため内容に納得できません。

PREP法はあくまでも「要点をシンプルに伝える手段」と考え、根拠を具体的に記載しましょう。

Web記事の読者は、基本的に「初心者」の立ち位置で読みます。

筆者自身には「些細ささいなエピソード」と感じる内容が、読者の価値につながることもありますよ。

SDS法との違い

要点をスムーズに伝える文章論法には「SDS法」もあります。

SDS法は「要点→詳細→要点」の順序で構成し、要点を繰り返すのはPREP法と同様です。

S：Summary（要点）
D：Details（詳細）
S：Summary（要点）

SDS法の特徴は、情報を短時間にわかりやすく伝えられることです。

ビジネスシーンでは、報連相や自己紹介に活用されています。

Webライティングに活用するのであれば、製品やサービスの特徴を詳しく伝える記事に効果的です。

PREP法とSDS法の違い・使い分け

まず、PREP法とSDS法には、以下のような違いがあります。

相違点	PREP法	SDS法
主題	P：要点（結論）	D：詳細
目的	主題の理解と信用を得るため、 理由や具体例を補足する	主題の理解や興味を促すため、 要点を伝える
使い分け	方法 メリット・デメリット レビュー 比較	製品・サービス紹介 調査報告（アンケート・口コミ） インタビュー

相違点	PREP法	SDS法
主題	P：要点（結論）	D：詳細
目的	主題の理解と信用を得るため、理由や具体例を補足する	主題の理解や興味を促すため、要点を伝える
使い分け	方法 メリット・デメリット レビュー 比較	製品・サービス紹介 アンケート・口コミ インタビュー

PREP法は「結論」を伝えるため、SDS法は「詳細」を伝えるために活用します。

理由や具体例を必要としない文章もあるため、すべてがPREP法に当てはまるとは限りません。

PREP法にこだわりすぎないこと

PREP法にこだわり、文章構成に無理やり当てはめる必要はありません。

PREP法はあくまでも文章論法の一つであり、状況に応じた使い分けが必要です。

たとえば「事実」を伝える場合は、理由や具体例が不要なケースもあります。

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また、記事を書くテーマ次第では、PREP法とSDS法の使い分けが必要です。

まとめ｜結論を伝える意識が大切！

今回は、要点を伝える文章論法「PREP法」をテーマに、以下のコンテンツを解説しました。

Webライティングにおいて、PREP法は欠かせない文章論法です。

結論をスムーズに伝えられる便利な論法を使わない理由はありません。

PREP法で重要なポイントは、とにかく「結論」から書くことです。

結論さえ書いてしまえば、以降は「理由は？」「具体例は？」とロジカルに文章を組み立てられます。

文章執筆に苦戦してしまうときは、結論から一言ずつ書いてみましょう。