30代・実績なしでWebライターを目指すのは、もう遅いのかな?
結論を言うと「30代・実績なし」でWebライターを目指しても遅くはありません。
「30代・実績なし」でWebライターを始めた本人が言ってるので間違いありません。
とはいえ、ネガティブなイメージもあるWebライターへの挑戦は、なにかと不安を感じてしまいますよね。
そこで今回は、僕自身の体験談をもとに、以下の内容を紹介します。
- Webライターを選んだ理由
- 現実は甘くなかった
- 挫折して気づいたこと
- 実績なしのハンデを解消するために考えた戦略
執筆者プロフィール
- Webライター(4年)
- Webディレクター(1年)
- 元システムエンジニア(9年)
未経験からフリーランスのWebライターに転身。
保有資格:SEO検定1級・FP3級
2つのブログを運営しています。
30代・実績なしでWebライターを始めた
Webライターの仕事は「30代・実績なし」でも始められます。
僕自身も30歳でシステムエンジニアの仕事を辞め、フリーランスのWebライターに挑戦しました。
知識すらない状態からスタートして、いまではWebディレクターを経験するまで成長できました。
前職のシステムエンジニアは「想像を超える激務」に嫌気がさして辞めました。
本当に「プレッシャーから解放されるだけ」が目的の無計画な退職です。
本音を言うと、辞めた直後は「働きたくない」って想いが強すぎで、転職する選択肢は一切ありませんでした。
そして、僕は数ある仕事から「Webライター」を選びました。
Webライターを選んだ理由
「30歳・働く気力なし」の僕は、ささいな理由でWebライターを選びました。
「仕事する気あんのか?」と言いたくなりますよね。
でも、ポジティブに考えれば、Webライターは「こんな人でもなれる」のかもしれません。
ネット記事に「Webライターは簡単に稼げる!」って書いてたから…。
自宅で働けるから(コロナ禍に対応するため)
Webライターの仕事は、基本的には自宅でも対応できます。
打合せや面談がある場合でも、オンライン会議が主流なので自宅から出る必要はありません。
僕がWebライターを始めた時期は、ちょうど新型コロナウイルスが騒がれだしたタイミングでした。
めちゃくちゃ怖がっていたので、自宅を出ずに働ける仕事には精神的に助けられました。
- 通勤しなくていい
- スーツを着なくていい
- 早起きしなくていい
毎日通勤していた日々を振り返ると、リモートワークの「快適さ」を痛感します。
会社員時代に「当たり前」だと思っていたルールや風習にすら疑問を感じてしまうほどです。
通勤しないだけで「こんなに楽なのか!」と驚きます。
なんとなく簡単そうだから
「Webライターの仕事は、誰でも簡単に稼げます。」
って、さまざまなネット記事で紹介されています。
「最高文字単価8円!」「月収7桁です!」
って、夢のある人たち?がSNSにはたくさんいます。
当時の僕は「じゃあやってみようかな」なんて、まんまと釣られてしまいました。
そんなはずないのに。
個人ブログの改善点を見つけたかったから
趣味で運営していた個人ブログも、Webライターを始めるきっかけでした。
当時は、ブログ記事を書いても「企業や法人のWebサイトに勝てない」と悩んでいました。
そこで、SEOコンサル企業の案件に応募して「ノウハウを盗もう!」といった不純な動機にたどり着きます。
- 充実したマニュアルを読めた
- SEOの観点や仕組みを学べた
- マーケターやコンサルタントと情報交換する機会もあった
業務をこなしながらノウハウも学べたので、個人的に価値のある経験でした。
Webライティングの要点が「文章を書くだけではない」と気づくきっかけにもなりました。
ガッツリとノウハウをパクらせて…参考にさせてもらいました。
Webライターの現実は甘くなかった
この記事は、Webライター5年目を迎えて執筆しています。
過去の4年間を振り返ってみると、最初の2年間は「苦労と挫折」の繰り返しでした。
聞いてた話と違うよ!ってことばかり。
ここからは、Webライターを経験して「現実は甘くない」と感じたエピソードを紹介します。
マイナス要素を事前に想定しておと、期待外れの出来事にガッカリしなくて済みますよ。
案件を受注できない(できそうな案件がない)
Webライターをスタートした直後、3回連続でプロジェクト案件に不採用。
いきなり心が折れました。
実績がないし、提案文の書き方もわかってなかったから仕方ないけど…。
案件の不採用なんて、いまとなっては「よくあること」と気持ちを切り替えられます。
しかし、当時は「やっぱり自分なんてダメなのか?」と考えてしまいました。
そもそも、クラウドソーシングサイトを見ても、できそうな案件が見つけられない。
自信がなさすぎて「自分が応募していいのか?」と躊躇してしまった。
結果的に初めて受注できたのは、初心者を大量募集していた「文字単価0.5円」の案件でした。
文字単価0.5円で疲弊した
初めて受注できた案件は、文字単価0.5円の記事執筆。
観光地を紹介するキュレーションサイトの記事を執筆していました。
記事の平均文字数は、約3000文字。
たったの3000文字ですが、当時は遅い時間帯まで頑張って記事を書いていました。
しかし、当時の月収は「約2万円」。
アルバイトでも、2~3日で稼げるような金額です。
月に2万円しか稼げない自分が悔しすぎて、システムエンジニアとして8年間頑張ってきたプライドがボロボロになりました。
執筆以外の作業に疲弊した
執筆業務には、想像以上の時間がかかります。
とくにリサーチにかかる時間と負担の大きさは想定外でした。
Webライターを始めた当初は、記事の文字数が多いと「時間がかかりそうだな…」と感じます。
8000文字の記事は2日かかるけど、3000文字なら半日で終わるイメージでした。
しかし、イメージと現実には、ギャップがありました。
たった3000文字の記事でも、知らないテーマであれば調査に多くの時間が必要です。
たとえば、過去に旅行サイトの記事で「インドのおすすめ観光地」を紹介した経験があります。
…インドに行ったことないよね?
インドを想像して浮かんでくるイメージなんて「カレー」か「ガンディー」くらいです。
とはいえ、何かをおすすめしようにも「自分の知らないこと」なんて紹介できません。
だから、インドの観光スポットを必死に調べました。
「どのような観光地」があって
「なぜおすすめなのか」をまとめて
「わかりやすい文章」で執筆して
「他社(他者)の記事」と類似していないかチェックして…
良くも悪くも、知らないテーマでも記事を執筆できてしまいます。
時間をかけて調査して、行ったことがあるかのように書けばよいからです。
しかし、リサーチによる負担の増加は、Webライターが疲弊する最大の要因だと感じています。
どれだけ時間をかけてリサーチしても、報酬は増えませんから。
リサーチには執筆する倍以上の時間がかかることも多々あります。
Webライターが嫌になって何回も辞めた
Webライターを始めてからの2年間は、嫌になって何回も辞めてます(サボってしまった)。
2~3日かけて必死に書いた記事の報酬が数千円だったので、モチベーションの保ち方を見失いました。
最初の2年間は、実質6ヶ月くらいしか稼働していませんでした。
当時は「ブログのほうが稼げるんじゃないか?」と考え、貯金を切り崩しながら1年間くらいブログを更新していた時期があります。
しかし、ブログの収益で生活するには先が遠く、結局Webライターを続けることに。
なかなか思い通りにはならないね。
挫折して気づいたこと
Webライターとして挫折を繰り返し、ようやく気づいたことがあります。
「なんとなく簡単そう」とWebライターを選んだ自分の考えが甘かったです。
報酬を得て、プロとして働くからには、真剣に業務と向き合う必要がありました。
始めるのは簡単・稼ぐのは大変
Webライターは、比較的簡単に始められます。
しかし、稼ぐのは大変です。
ライティングスキルの乏しい初心者は、どうしても低単価の案件からスタートします。
業務に慣れていない時期は作業効率が悪く、時給換算したときにビックリしてしまうはずです。
ネット記事では「Webライターは簡単!」の文字が目立ちます。
しかし、あくまでも簡単なのは「始めること」だけです。
しっかりと稼ぐためには、スキルアップや実績の積み重ねが欠かせません。
ただ書くだけでは務まらない
Webライターの役割は「Web記事に適した文章」を書くことです。
日記や小説と比べて、文章の書き方が異なります。
Web記事:読者が求める情報を書く
日記:自分のエピソードを書く
小説:架空のストーリーを書く
また、インターネット上に公開するため、検索順位への最適化(SEO)が必要不可欠です。
つまり、Webライティングは「ただ文章を書くだけ」では務まりません。
以下のように「リサーチ」「執筆」「SEO」の観点を、それぞれ理解する必要があります。
- 読者が求める情報を書く(リサーチ)
- 読者にわかりやすい文章を書く(執筆)
- 検索上位に表示される文章を書く(SEO)
簡単に稼げる業務なんてない
クラウドソーシングサイトに掲載された案件を眺めていると「簡単」「単純作業」の文字が目立ちます。
「報酬500円。10分で終わる簡単な作業です。」
上記のような謳い文句の案件もありますが、実際にやってみると手順がめんどくさい。
実際に受注してみたら、10分どころか1時間くらいかかりました。
Webライターの執筆案件も同様です。
文字数だけ見るとすぐに終わりそうに見えても、実際には想像以上の時間がかかります。
- リサーチに時間がかかる
- 執筆ツールの使い勝手が悪い
- 担当者のレスポンスが遅い
- 添削結果にともなう修正作業が発生する
依頼~納品までを時給換算して「たったの数百円!?」なんて驚くことも。
改めて伝えますが、簡単に稼げる業務なんてありません。
そんな業務があるなら、僕自身も含めて「なんで苦労している人がいるんだ?」って話です。
どのような業種でも、プロとして働く以上は努力が必要ですし、挫折や苦労は避けられません。
Webライターを始めた当初の僕みたいに「楽して稼ごう」なんて考えは捨てましょう。
実績なしのハンデを克服するために考えた戦略
挫折を乗り越えた僕は、Webライターとして成功することを決心しました。
しかし、大した実績がないため、苦労する状況は変わりません。
そこで、実績なしのハンデを克服するために、いくつかの戦略を考えました。
アピールの方法(提案文の書き方)は、別記事で詳しく解説しています。
前職の経験・スキルをアピールした
執筆案件の応募には、提案文によるアピールが欠かせません。
しかし、Webライターの経験値に自信がなかったため、上手くアピールができていませんでした。
そこで、8年間務めた前職(システムエンジニア)の経験・スキルをアピールしてみました。
- 仕事への取り組み方・心がけ
- 褒められた経験・感謝された経験
- 執筆業務につながる要素
例)システム開発ではバグを徹底的にチェックする→誤字脱字や文法のミスは確実にチェックします!
どのような業種でも、仕事に取り組む姿勢は共通しています。
前職で心がけていたことをWebライターとしても変わらずに取り組むのは、立派なアピールポイントです。
業種が変わると、関連性を見つけるのに難しさを感じてしまいます。
しかし、アピールになるかどうかにかかわらず、前職で「やってよかった」と思える取り組みは継続すべきです。
まずは、以下の観点で「アピールする方法」を考えてみてください。
- 納期を守る
- イージーミスを減らす
- スキルアップする
僕はディレクターの経験があり、個人的にブログ記事の執筆を外注することもあります。
そして、多くのWebライターの提案文を見てきましたが、以下の印象が強く残っています。
「納期を守ります!」と書く人はたくさんいます。
しかし、納期を守るための方法(根拠)を書く人はほとんどいません。
「ミスがないように気をつけます!」と書く人もたくさんいます。
しかし、どのようにミスを減らすのかを伝える人はほとんどいません。
Web記事を書くのと同じで、根拠や具体例がなければ他人を信用させるのは困難です。
ささいな取り組みでも問題ありません。
前職で「やってよかった」と思えたことは、積極的にアピールしてみましょう。
【余談】30代は一般的なビジネスマナーがあるだけで有利
社会人経験がある30代は、一般的なビジネスマナーがあるだけでクライアントに好印象を与えられます。
これはWebディレクターとして、クライアントの立場を経験して痛感しました。
実際にWebライターを募集すると、以下のような提案文が届くこともあります。
はじめまして。○○です。
案件に応募します。
よろしくお願いします。
「提案」する気あるのかな?
提案文や連絡のやり取りから「社会人経験がなさそう」と感じることが多々あります。
メールの書き方や交渉術など、社会人が身につけるスキルは意外に役に立つはずです。
保有知識と学習方法をアピールした
僕自身は、Webライターの業務を1年以上サボっていた時期があります。
提案文を提出するときには、アピールできる実績の少なさが悩みでした。
しかし、ブログを更新していたので、Webライティングに関する知識には自信がありました。
そこで「何とかして知識だけでもアピールできないか」と思い、以下の戦略を考えました。
- なにを学んだのかを伝える
- なぜ学んだのかを伝える
- どのように学んだのかを伝える
単純に「Webライティングのスキルがあります!」「SEOを理解してます!」とアピールしても効果がありません。
「わかりすい文章を書くために、○○の参考書でPREP法やSDS法などの文章論法を学習しました。」
「SEOを学ぶために、SEO検定1級を取得しました。検索順位や集客の観点を理解しています。」
「金融の知識を深めるため、FP3級を取得しました。また、現在も2級の取得に向けて勉強中です。」
上記は、僕自身が実際に提案文に記載した内容です。
案件の内容やジャンルにあわせて、記載内容を都度変更しています。
案件のライバルと少しでも違う内容を書くように意識しています。
アピール用の参考記事を書いた(ブログ記事)
執筆案件の提案文では、ほぼ確実に「参考記事」を求められます。
しかし、実績なしの初心者には、掲載できる記事がありません。
そこで、自分のブログにアピール用の参考記事を書きました。
WordPressではなく、NoteやGoogleドキュメントでも問題ありません。
とはいえ、やみくもに記事を書いてもアピールにはつながりません。
以下の観点を意識しながら、スキルが伝わるような書き方を心がけました。
- 読みやすさ
- できるだけ短い文章にまとめる
- 具体的な数字を入れる
- わかりやすさ
- 適度に表や箇条書きを入れる
- 結論から伝える
- よくある指摘
- 冗長表現で書かない
- 指示代名詞を使わない
- 同じ文末表現を連続させない
参考記事を書く目的は、執筆スキルをクライアントに把握してもらうためです。
しかし、クライアントには、参考記事をしっかりと読む時間がありません。
多いときには数十人の応募者を見る必要があるので、一人ひとりをじっくりと確認する余裕はないのが現実です。
だからこそ、参考記事を読まなくてもスキルを伝える工夫が必要だと感じました。
参考記事について「何を意識したか」「どこを見てほしいか」は、提案文に書いてアピールします。
そして、参考記事を読むのは、あくまでもアピールポイントの確認作業です。
「たしかにアピールのとおりだな」と確認してもらえば、スキルも伝わるしクライアントの負担も減らせますよ。
実績なしでもWebライターに挑戦してよかった
ここまで紹介したように、Webライターとして多くの挫折を経験しました。
しかし、Webライターを4年ほど経験して「挑戦してよかった」とも感じています。
たった4年の実績なので、大した内容ではありません。
しかし、将来の働き方や収益化につながる重要な経験だったと実感しています。
自宅で収入を得られるようになった
Webライターには、自宅で稼げる(出勤しなくていい)メリットがあります。
自宅から出ずに収入を得られるなんて、会社員時代は考えられませんでした。
正直に言うと、会社に勤務していた頃のムダから解放された気分です。
- 早起き
- 通勤
- 朝礼
- スーツ着用
- 定例ミーティング
定例ミーティングという名の「上司の独演会」もあったな…。
好きな時間に起きて、自宅でパジャマのまま仕事するほうが、時間も体力も有意義に使えます。
組織から外れて「自己管理に100%集中できた」おかげで、ようやく仕事と趣味のバランスがとれました。
記事を書いてさまざまな知識が増えた
Webライターには、記事を書くためのリサーチが欠かせません。
さまざまなテーマの記事を執筆して、自分自身も多くの知識が身につきました。
過去に携わっていた「観光地のWebメディア」では、行ったこともない場所の記事を書いた経験があります。
- スウェーデン観光で立ち寄りたい店
- インドのおすすめ観光スポット
- フィジーでおすすめの絶景スポット
もちろん行ったこともない場所なので、執筆の何倍もの時間をかけてリサーチしました。
しかし、観光地の情報を調べるほどに、新たな発見や興味につながって楽しかったです。
実はインドに観光できる場所があることすら知らなかった。
また、生活家電や電子機器を紹介するWebサイトでは、個人的に気になっていた商品を狙って執筆していました。
記事を書くためにリサーチしているので、実際に自分が購入するタイミングに調べなおす手間が省けます。
「ちょうど調べたかったこと」と「執筆するために必要な情報」が一致すると一石二鳥です。
修得したノウハウをブログに反映できた
Webライターを始める前に、個人ブログ「ぎょぎょさんぽ」を開設しました。
いまでも開設当初に書いた記事は、リライトしたり削除したりと手を加えています。
次から次へと改善点が見つかってしまう。
Webライターやディレクターを経験して、ブログに反映できるノウハウも得られました。
圏外まで下がっていた検索順位が、反映したノウハウで1位まで浮上したことも。
まだまだ半人前ですが、少しずつ副収入も増えています。
本気で挑戦するなら実績や年齢は関係ない
Webライターは「30代・実績なし」でも挑戦できます。
ただし、望んでいる結果が得られるかどうかは自分自身の努力次第です。
- プロ意識を持つこと
- スキルアップすること
- 周囲の声に惑わされないこと
稼いでいるWebライターは、当たり前ですが「プロ」として真剣に取り組んでいます。
Webライターに限らず、どの仕事を選んでも最初はどうしても苦労します。
年齢なんて関係ありません。
だからこそ、信ぴょう性のないネガティブな意見は気にせず、自分の目標だけに集中して取り組みましょう。
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