保育士からWebライターを目指すのってアリかな?
Webライターには「元保育士」の肩書きをもつ人も少なくありません。
育児や知育がテーマの執筆案件では、保育士の業務経験が求められるケースもあります。
しかし、実際に業務を経験してみないと、自分の業務経験やスキルが役立つかどうかを判断できません。
そこで今回は、保育士からWebライターに転身したsumireさんに体験談をお聞きしました。
事前に準備したことや元保育士であることの強みなど、リアルな話を教えてくださいました。
大学卒業後、保育士として8年間勤務。6年目からは施設長を経験。さまざまな目線から保育に向き合ってきました。自身のブログでは、経験や知識を活かして、現役の保育士さんや子育て中の親御さんに役立つ記事を書いています。
WebSite:http://sumire28.com
元保育士に聞いてみた|どうしてWebライターに?
今回、体験談をご提供いただいたsumireさんは、保育士として8年間の勤務経験があります。
Webライターを選んだ理由やきっかけなど、気になることをいくつか質問させていただきました。
「保育士からWebライター」を目指す人に向けて、参考になるような質問をお伺いしてみました。
Webライターを選んだ理由
キャリアチェンジにWebライターを選んだ理由はありますか?
以下の条件にマッチする仕事を探していました。
- 文章を書く仕事がしたい
- 保育士の経験を活かしたい
- 自分の時間を確保したい
自分が求める働き方にあっていたので、Webライターを選びました。
前職の経験を活かせるのは、Webライターの魅力ですね。
Webライター以外の選択肢も検討した?
Webライター以外の職業に候補はありましたか?
インスタグラム運営を検討していました。Webライターと並行して、さまざまなことを学びました。
最終的にWebライターを選んだ「決め手」はありますか?
自分のやりたいことと技量を考慮して、最終的にWebライターを選択しました。
保育士を辞めたきっかけは?
保育士を辞めようと思ったきっかけがあれば、話せる範囲で教えてください。
新卒で入社してから、同じ会社で8年ほど勤務しました。恒常的に人員が足りておらず、長時間勤務や休日出勤が当たり前となっていました。
日々のなかで自分の時間を確保できず、体力的にも精神的にも耐えられなくなったことが大きなきっかけです。
長時間勤務や休日出勤は、想像以上に疲弊しますよね。システムエンジニアだった僕自身も、同様の理由で辞めました。
ただ、他職種への転職に不安があり、一歩を踏み出せずにいました。しかし、Webライターについて調べるうちに「挑戦してみたい気持ち」が強くなり、退職を決めました。
Webライターを選んでよかったことは?
保育士からWebライターを選んで「よかった」と感じたことを教えていただきました。
これからWebライターを目指す人にも役立つ情報なので、ぜひ参考にしてみてください。
気持ちに余裕がもてること
自分の時間が確保できるようになり、気持ちに余裕をもって仕事に取り組めています。
時間に追われるプレッシャーがあると、本来であればできることもできなくなってしまいますよね…。
気持ちに余裕ができたことで、私生活も充実しています。
精神的な余裕があると、仕事もプライベートも好循環する気がします。
場所を問わずに働けること
場所を問わずに働けるようになったことも嬉しかったです。以前は満員電車に毎日乗って出勤していました。
毎日の出勤だけでもめんどくさいのに、満員電車に乗るのはハードですね…。
パソコンとインターネット環境さえ整っていれば、Webライターは場所を選ばずに働けます。自分にとって大きな変化でした。
成果が目に見えてわかること
自分の努力が成果に反映されることも、モチベーションにつながりました。
たしかに、頑張りが収益に反映されるのは、Webライターの特徴なのかもしれません。
保育士の頃は、どれほど頑張っても給料が変わりませんでした。モチベーションを保つのが難しかったです。
Webライターになって苦戦したことは?
保育士からWebライターになって「苦戦したこと」も聞いてみました。
新しい業種にチャレンジすると、最初は誰でも苦戦してしまいます。
しかし、意外に似たような悩みで苦戦しがちなので、モデルケースとして事前に知っておくと参考になります。
案件が獲得できないこと
10件以上に応募しても、案件獲得につながりませんでした。自分のやり方が正しいのかどうか、不安と葛藤していました。
Webライターは、案件を獲得するための「営業活動」も求められます。対応になれていないと、初めは難しさを感じてしまいますよね。
1件目に採用されるまでは、とにかく苦戦しました。
時間を上手く使えないこと
Webライターは、自由に時間を使って仕事ができます。しかし、私生活との時間の区別が上手くできず、常にパソコンと向き合っていました。
たしかに、常に自宅にいられるから、良くも悪くも時間を無視して「働けてしまう」のは改善すべきなのかもしれません。
どこまで努力をすればよいかの目標が定まっていませんでした。初めのうちに、ある程度の目標設定をしておけば良かったと感じました。
生活費への不安があること
収入が安定するまで、つねに生活費への不安がありました。
多くのWebライターが抱える悩みですね。Webライターは、とくに収入面の不安を抱えやすい職業なのかもしれません。
生活費の不安によって、精神的につらい時期もありました。
事前に準備したことは?
保育士からWebライターになるため、事前に「準備したこと」も聞いてみました。
Webライターの業務をスムーズに始めるには、できることから事前に対応しておくのも大切です。
本を購入してスキルを学んだ
スキルを学ぶために、以下のライティング知識に関する本を読みました。
- 沈黙のWebライティング
- 20歳の自分に受けさせたい文章講義
- 世界一やさしい Webライティングの教科書
- マクサン式Webライティング実践スキル大全
- 「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。
Webライターの定番としておすすめできる本ですね。文章を書くための「考え方」も学べるので、僕自身も参考にしています。
読むだけでなく、本の内容を自分なりに「ひとつのノート」にまとめることで理解を深めました。
読んで学んだ内容をノートにまとめて「アウトプット」するのは、学習効果を高める重要なポイントです!
ブログを開設した
WordPressにてブログを開設しました。
Webライターとして活動するうえで、実績に代わるものとして、保育に関する記事を5本ほど執筆しました。
僕自身も4年ほど経ってから気づきましたが、個人ブログの運営は活動実績のポートフォリオとして役立ちます。
保育士の知見をアピールする機会を増やすためにも、ブログ運営は効果的だと思います。
クラウドソーシングサイトに登録した
クラウドソーシングサイトに登録し、実際に応募したい案件を検索しました。
やはりWebライターの案件探しは、クラウドソーシングサイトから始めるのが定番ですね。
案件を検索しながら、契約までの流れや応募文の書き方などを学びました。学びが深まったところで、本格的に活動を進めていきました。
本格的な活動を始める前に、チラッと案件を探してみたり流れを確認してみたりするのも不安の解消に良さそうですね。
ライティングスキルをどのように勉強した?
ライティングスキルを学ぶための勉強方法について教えてください。
先ほどの「事前に準備したこと」でも紹介しましたが、5冊の本を購入してスキルを学びました。
また、さまざまな分野で検索上位の記事を読みながら、どのような記事が読みやすいのかを自分なりに分析していました。
実際にWeb記事を読んでみるのは、よい取り組みですね!上位記事を分析するノウハウは、Webライターの業務にも役立ちます。
空いた時間には、YouTubeの動画も参考にしました。繰り返し視聴することで、スキル習得につなげました。
最初はどのように案件を受注した?
Webライターになった当初は、どのように案件を受注しましたか?
まずは、自分自身でブログを開設し、数記事投稿することから始めました。その後、クラウドソーシングサイトに登録します。
提案文に掲載するためのブログ記事を書いたんですね。
クライアント様に仕事に対する熱意を伝えるため、応募するときの提案文に力を入れました。おかげで案件獲得にもつなげられました。
実績が少ない初心者だからこそ、提案文の書き方でアピールする工夫が重要ですね。
初心者であっても「初心者なので…」と書くのではなく、いまの自分の強みをアピールするのが重要だと思いました。
「元保育士」であることは強みにできた?
自己PRや提案文でのアピールについて、元保育士であることは強みにできましたか?
以下の3点について、とくに強みにできていると思います。
- 文章力
- コミュニケーション能力
- 保育・子育ての知識
文章力については、保育書類や保護者との連絡帳・お便り作成など、ていねいでわかりやすい文章を日ごろから書いていることがアピールポイントです。
保護者との対応では、ていねいなコミュニケーションにも慣れています。
Webライターは「文章を書くこと」を意識しがちですが、実は人に「伝えるスキル」が重要なんですよね。
保育・子育て関連の記事を執筆するときには、実際の保育現場での経験がなによりの財産です。
私は「保育しかしてこなかったから…」と遠慮することが多かったのですが、その専門性が十分に強みになると考え方を変えられました。
Webライターの収入についてどう思った?
少し聞きづらいテーマですが、Webライターの収入について率直な感想を聞かせてください。
まだ始めてから1年未満なので、収入については「これから頑張りたい」と思っています。
現状としては、案件の受注に苦戦している悩みのほうが大きいですか?
スムーズに案件を受注できなかったのが想定外でした。焦ってしまうことも多々ありました。
保育士のうちに「しておくべきこと」はある?
sumireさんのように、これからWebライターを目指している保育士もいると思います。保育士であるうちに「やっておいてよかった」ことはありますか?
まずは、本を読んでおくことが大切だと思います。ライティング知識に関する本に限らず、読書することが文章力向上につながると感じます。
たしかに、文章の書き方や表現方法は、本がきっかけで学ぶこともあります。
あとは、検索上位の記事を意識して閲覧しました。日常的に情報を求めてGoogle検索をすることがあると思います。
上位に出てくる記事の「読みやすさ」「見やすさ」などを意識して読むと、自然にWeb記事の書き方がわかってきました。
読者になったつもりで検索してみるのは、Webライターにとって大切な観点ですね。執筆になれるほどに、忘れがちな観点だったりもします。
保育士としての活動では、保育や製作の内容・写真、子どもたちの反応などを記録に残しておくのも重要だと感じました。
保育書類の記録は持ち出せないため、すべてを思い出すには限界があります。しかし、のちに自分の財産になる知識や経験は、手元に残しておけばよかったと感じています。
たしかに、数年間務めていた業務の記憶とはいえ、意外にあっさりと忘れちゃうものです。ノウハウはもちろんですが、印象に残ったエピソードなんかも手元に記録しておくとよいですね。
これからWebライターを目指す「保育士」に向けて一言
最後に、sumireさんと同じように、これからWebライターを目指す保育士に向けて「後押し」になるような一言をください!
保育士をしていると、転職が難しいと感じ、なかなか一歩を踏み出す勇気が出ないこともあると思います。でも、仕事に対する悩みがあるなら、一歩を踏み出しましょう!
保育士の仕事はとてもやりがいがあり、素晴らしい職業だと心から思っています。現場で子どもの命を守りながら仕事をこなしていたことは、立派な強みであり、大きな財産です。
しかし、勇気を出して一歩を踏み出してみると、新しくもあり楽しい未来が待っていました。いまでは間接的に関わりながら保育の仕事に携わっています。
最初は思うような結果が出ないかもしれません。しかし、真面目に努力を続けていれば、楽しく働けるようになりますよ!
今回の記事は「保育士からWebライターを目指す人」に向けて、少しでも参考になればとの思いで制作しました。
また、貴重な体験談をご提供いただいた「sumireさん」。ご協力いただき、ありがとうございました。
保育士にかかわらず、新たな業種への転身は苦労することばかりです。
もし、これからWebライターを目指すのであれば、この記事が行動を起こすきっかけになるとうれしいです。
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