【書評・感想】『スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?』

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今回は「スターバックスのマーケティング戦略」を題材に、ファン獲得の秘密に迫る一冊を紹介します。

「スターバックスが好きになったきっかけは?」

そういえば…いつだったかな?

「いつもスターバックスに行く理由は?」

理由…なんだろう?
そこにスタバがあるからかな?

2022年現在、世界80か国以上に展開するスターバックス。

日本国内にも約1,700店舗(公式サイトより)があり、いまや誰もが知る人気ブランドです。

しかし、ふと疑問に思うことがありました。

スタバのテレビCMを見たことがない。
⇒でも、なぜか新商品の情報を、いつの間にか知っている。

正直、スタバの商品をリーズナブルだと感じたことはない。
⇒でも、なぜか値段を気にせずに足を運んでしまう。

なぜスターバックスは、テレビCMも値下げもせずに「人気ブランド」でいられるのでしょうか?

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taku
  • 2020年:未経験からフリーランスのライターに
  • 2023年:ライター月収37万円を達成
  • 2024年:電子書籍を出版

「文章でどこかの誰かの役に立とう!」をテーマに当サイトを運営しています。SEO・取材・電子書籍など、幅広い案件に対応中。

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taku(伊藤 拓也)

  • 2020年:未経験でフリーランスのライターに
  • 2023年:ライター月収37万円を達成
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目次

最初に

今回は『スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?』という本を紹介します。

この本を手に取ったきっかけは「スターバックスのマーケティング戦略をブログの運営に役立てたい」と思ったことです。

  • 値下げをしない
  • テレビCMをしない

それでも人気ブランドであり続ける秘密を探れば、Webマーケティングに活用できるのではないかと感じました。

本書を読んでわかること
  • スターバックスが掲げるテーマと実践していること
  • スターバックスの成功に導いた「46のルール」
  • ほかのビジネスに取り入れるためのポイント
著者のプロフィール
  • ジョン・ムーア氏
  • スターバックスでマーケティングプログラムの作成と実行に8年間携わる
  • 人気マーケティングブログ「Brand Autopsy」も運営
  • その他著書『マジマネSPECIAL スターバックスに学べ』

著者のジョン・ムーア氏は、スターバックスのマーケティング担当として活躍しました。

本書は、著者がスターバックスを成功に導いた「46のルール」がテーマです。

  1. マーケティングとブランディング
  2. サービス
  3. 人材育成

上記3つのカテゴリに分けて「46のルール」の具体例を述べています。

商品やサービスを提供するすべての人にとって、戦略や心構えのヒントを得られる一冊です。

本書のポイントと要約

本書のポイントを整理すると、下記の内容が分かります。

  1. スターバックスは「体験」を提供している
  2. 体験の「質」を高めることに投資している
  3. 質を広める「伝道者」として社員教育している

これらの内容は「本書のほんの一部」ではありますが、僕なりの観点でご紹介していきます。

スターバックスは「体験」を提供している

スターバックスのブランド力を高めた要因は、落ち着いた空間でおいしいコーヒーを楽しむといった「体験」の提供に注力したことです。

コーヒーという「商品」ではなく、コーヒーを飲むといった「体験」にフォーカスしています。

コーヒーを提供することに注力するのであれば、味や種類、価格を意識するはずです。

しかし、スターバックスは、以下のような体験をサービスとして提供しています。

  • 従業員の接客態度
  • 店内の雰囲気
  • イスの座り心地、作業に適したテーブル

有意義なマーケティング効果を得るためには、お客さんによい体験をしてもらうことが大切です。

そのため、店内のバリスタ(従業員)は、お客さんのリアルな反応を確かめます。

そして、その反応をサービス改善へ反映することで、ビジネスの運用サイクルを築き上げてきたそうです。

なぜかスターバックスに行ったことを他人に伝えたくなる。

スターバックスで作業したり本を読んだりしたくなるのも、
SNSにフラペチーノの写真を投稿したくなるのも、

「スタバに行った」という体験に価値を感じているからです。

体験の「質」を高めることに投資している

企業がブランドイメージを定着させるためには、宣伝広告にコストをかけるのが一般的です。

しかし、スターバックスは、広告ではなく体験の「質」を高めることに投資しています。

従業員の教育
  • コーヒーの知識を熟知
  • コーヒーを淹れるスキルの習得
快適な店舗づくり
  • 清潔な店内
  • 落ち着いた雰囲気
人ありきのビジネス
  • 効率化のためのシステム化やコストカットをしない
    (従業員の体制を改善する)
  • 接客をマニュアル化しない
    (人としてのふれあいを評価する)

体験の質を高めることで、顧客の満足度が高まります。

他社のコーヒー店と味を比較しても、圧倒的な差があるわけではありません。
商品やサービスの値段も、リーズナブルとは言えません。

それでも「また来よう」「誰かを連れて行こう」と思わせることが、広告費をかけなくても口コミでつながるマーケティングを実現しています。

質を広める「伝道者」として社員教育している

スターバックスでは、従業員を「伝道者」として教育しています。

会社の良さや信条、やりがいを感じながら働くことで、お客さんに熱意が伝わっていくのです。

販売を促進し、一般のお客様をロイヤル顧客に変えるには、優れた広告ではない。
商品に対する誇りをお客様に示して分かち合うこと、惜しみなく振る舞うことが大切。

スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?

また、スターバックスの社員は、仕事のミッションを掲げながら常に新しいことに挑戦しています。

現状に満足せず、新しいことに挑戦すること。

それが成功を勝ち取る秘訣であり、他人を惹きつけるのでしょう。

「3つのC」に屈しないこと
  • Complacency(自己満足)
  • Conservation(現状維持)
  • Conceit(うぬぼれ)

一般的な企業が掲げるミッションは、実現に至らず失敗してしまうこともあります。

とくに抽象的で現実味ない目標は、社員に響かないことも少なくありません。

スターバックスの行動指針には、社員が疑問を投げかけられる「ミッションレビュー制度」が設けられています。

ミッションレビュー制度では、毎月200程の提案が集まり、従業員一人ひとりが会社に貢献しているのです。

本書を読んだ感想と気づき

スターバックスのブランド力は、徹底した顧客体験の向上にあると気づきました。

  • コーヒーを楽しむ空間
  • コーヒーへのこだわり
  • お客さま本位の接客

本書を読むまで「マーケティング=宣伝広告」のようなイメージがありました。

しかし、スターバックスのマーケティング戦略は、サービスの品質にこだわり、お客さんを満足させることでした。

コーヒーを売るのではなく「コーヒーを楽しく飲む体験」を売る。

そこに広告は必要であることを学びました。

お客さんの口コミは、リアルな声だからこそ信用できる広告でした。

ふと、自分自身が最近学んでいたWebマーケティングを振り返ってみました。

ブログへの集客のために取り組んでいることは、読者が満足する体験にコミットできていただろうか?

本書の各章には、自分自身の取り組みと比較できるチェックリストが付属しています。

スターバックスの取り組みには、分野にかかわらずブランディングを成功させるヒントが得られそうです。

  • 約束以上のことをする(10分ルール)
  • 特徴ではなく効用を伝える
  • ニーズではなくウォンツを満たす

ファンの獲得に大切なことは、人として親切に対応すること。

最低限必要な情報を提供するのではなく、感情を揺さぶるようなワクワクする「体験」を届けようと思いました。

まとめ|自分自身のビジネスに取り入れて活用したい一冊

今回は『スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?』を読んで、感じたことや気になったポイントなどをご紹介しました。

最後に、もう一度おさらいしてみます。

本書のまとめ
  1. スターバックスは「体験」を提供している
  2. 体験の「質」を高めることに投資している
  3. 質を広める「伝道者」として社員教育している

本書は、スターバックスが世界的な人気ブランドとなった秘訣を惜しみなく紹介しています。

ブランディングを成功させるヒントが得られるので、自分自身のビジネスに取り入れて活用したい一冊です。

スターバックスは人を相手にしたビジネスとしてコーヒーを提供する会社であって、コーヒービジネスを通じて人に奉仕する会社ではない。

スターバックスはなぜ値下げもテレビCMもしないのに強いブランドでいられるのか?

今回はすべてを紹介できませんでしたが、本書はスターバックスを成功に導いた「46のルール」を掲載しています。

もし興味を持っていただけましたら、ぜひお手に取ってご一読してみてください!

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