
クライアントから取材対応を依頼された…マジ無理なんだけど…
Web記事は権威性が重要視されることから、取材をもとにした記事制作が主流となりつつあります。
そして、取材対応をWebライターに依頼するクライアントも増えています。
取材することに慣れていないWebライターは、不安を感じてしまうはずです。



僕も取材の経験があります。
でも、正直に言うと「緊張するし、やりたくねーな」って思いました。
結論を言うと、取材の不安を解消するには「しっかりと事前準備すること」が大切です。
そんな不安を解消するため、僕自身が工夫している「取材対応のコツ」を紹介します。



Webライターとして取材経験がある「taku」が解説します。
- Webライターが取材対応する背景
- Webライターが取材の失敗を防ぐ6つのコツ
- 取材トラブルを回避するための注意点
Webライターは取材対応を依頼されることもある


Webライターのおもな業務は「記事を書くこと」です。
しかし、クライアント次第では、取材対応を依頼されることもあります。
僕自身が所属するクライアントでも、最近はとくに取材を重要視する傾向にあります。



無理に対応する必要はないので、自信がない場合は依頼を断っても問題ありません。
背景|Web記事の権威性が求められている
取材が重要視される背景には、Web記事の「E-T-A」を求めるトレンドが影響しています。
下記の要素を重要視することから、それぞれの頭文字を取った専門用語。
- Expertise(専門性)
- Authoritativeness(権威性)
- Trustworthiness(信頼性)
とくにExpertise(専門性)を高める手段として、以下の手法が効果的です。
- 有識者に取材する
- アンケート調査する
内容|記事を充実させる情報のヒアリング
有識者に取材するおもな目的は、以下のとおりです。
- 有識者だから知っている独自情報をヒアリングする
- 記事に記載する内容の信ぴょう性を高める



見ず知らずのライターが書いた記事なんて信用できない!
そんな読者の不安を少しでも和らげるためには、権威性のある有識者に力を借りるべきです。
また、専門的な情報は、記事のオリジナリティを高める効果も期待できます。
方法|Zoomが主流(30分~1時間ほど)
取材の方法は、以下の3種類が挙げられます。
最近はご時世もあり「Zoom」が主流です。
- Zoom
- 電話
- 対面
取材の所要時間は、基本的に「30分~1時間」ほどです。
所要時間だけ見ると「長そうだな」と感じます。
しかし、実際に取材してみると、意外にも時間が不足しがちです。



取材相手がていねいに答えてくれると、後半に急いで質問を消化する事態も…
そんなときは「議事録」や「録音・録画」など、取材内容を振り返る手段を用意しましょう。
Zoomであれば録画機能があるので、取材後に見返しながら執筆できて便利です。



Zoomの無料プランを利用する場合は、時間制限(40分)があるので注意しましょう。
Webライターが取材の失敗を防ぐ6つのコツ


Webライターが取材に臨むときは、事前準備がとにかく重要です。
取材相手は基本的に初対面ですし、知らない分野の専門家を相手にすることも多々あります。



僕自身も詳しくない「美容の専門家」や「英会話教師」に取材した経験があります。
そこで僕自身の体験や工夫したことをもとに、取材の失敗を防ぐ「6つのコツ」を紹介します。
- 取材の目的を把握する
- 見出し構成を把握しておく
- 取材相手と事前に情報共有する
- 質問事項に想定する回答も記載しておく
- 取材のテーマを事前にリサーチしておく
- 取材中に信頼関係を築く
1.取材の目的を把握する
まずは「何のための取材か」を把握しましょう。
取材の目的によって、質問すべき内容が異なるからです。
- 記事の信ぴょう性を高めたい
→情報の正誤を確認する - 記事の独自性を高めたい
→取材相手の体験談を聞き出す
記事に書かないような内容を質問すると、せっかく取材した情報と時間をムダにしてしまいます。
取材相手の認識もズレないように、質問事項を事前に伝えておくと良いでしょう。
2.見出し構成を把握しておく
取材で質問する内容は、基本的に「見出し構成」から検討します。
「取材で確認すべきこと=記事に書くべきこと」です。
見出し構成をもとに質問事項を考えると、確認すべきことの漏れを防げます。



Webライター自身が見出し構成を作成しない場合は、クライアントに提供してもらいましょう。
3.取材相手と事前に情報共有する


取材の目的や質問事項は、取材前日までに相手と情報共有しましょう。
取材相手は、取材に慣れているとは限りません。
また、インタビュアー側と同様に、取材相手も準備が必要です。
たとえ専門知識に長けていても、その場で質問されたことにはスムーズに回答できないこともあります。
取材相手も事前準備できるように工夫することが、回答の充実度をアップするための重要なポイントです。



相手に負担をかけないためには、フリートークさせないことが大切!
4.質問事項に想定する回答も記載しておく
事前共有する質問事項には、こちらが想定する回答も記載しておくことをおすすめします。
取材相手が「Yes or No」の一言で回答できる質問が理想的です。
取材は想定より時間がかかることもあり、質問数によっては取材相手に負担をかける恐れもあります。
想定した回答を記載しておくことで、取材相手の認識と一致していれば「そのとおりです」の一言で確認可能です。



質問数が多いときの「時短テク」としても効果的。
5.取材のテーマを事前にリサーチしておく
取材テーマに関連する知識は、事前にリサーチしておきましょう。
取材相手が話す専門的な知識や用語を理解できないと、取材中に頭がついていきません。
「たぶん理解してなさそうだな」って雰囲気は、意外にも表情から相手に伝わってしまいます。
取材中は話が脱線することもあるため、内容をまとめながら進めるのが理想的です。



取材相手が一方的にしゃべると「元々は何の話でしたっけ?」ってなりがち(取材あるある)
6.取材中に信頼関係を築く


取材中に取材相手との信頼関係を築くことも重要なポイントです。
取材相手との会話が弾むと、想定外な「とっておき」のエピソードを引き出せることもあります。



「実はこの前、こんなことがあって~」のような情報がけっこう大事。
信頼関係を築くためのポイントは、以下のとおりです。
- 相手の負担を減らすこと
- 無知な状態で対応しないこと
- 会話が一方通行とならないこと
専門知識のない素人が考えた質問は、あくまでも「基本的なこと」が中心です。
当初想定していなかったエピソードほど、記事の独自性を高めるためには重要となります。



僕は用意した質問をさっさと済ませて、余った時間で「伝えきれてないことありますか?」って確認してます。
取材トラブルを回避するための注意点


取材対応には、思わぬトラブルが発生することもあります。
とくに取材後の記事執筆で「取材相手との認識のズレ」が生じるケースに注意が必要です。



今回は、よくあるトラブルの原因を3パターン紹介します。
- 取材者の意思に反する内容を書いてしまう
- 他者の評価を下げてしまう
- 連絡のやり取りが滞ってしまう
取材者の意思に反する内容を書かないこと
取材記事では、取材者の言葉や考えをストレートに伝えるべきです。
執筆者のニュアンスで言葉を変えてしまうと、取材者との認識のズレが生じることもあります。
また、執筆者の自己判断を、あたかも取材者の言葉のように伝えることも厳禁です。



取材者から「こんなこと言った覚えがない」とクレームが入ってしまいます。
取材者との信頼関係を築くためにも、執筆記事の監修も含めて依頼することをおすすめします。
他者(他社)の評価を下げないこと
取材者が提供する商品やサービスを紹介する場合は、他者(他社)の評価を下げないよう注意しましょう。
取材者を高く評価しすぎてしまうと、相対的に他者(他社)の評価を下げるような印象を与えてしまいます。



露骨な印象操作は、取材者自身の印象が悪化してしまう要因となります。
取材の目的は、あくまでも取材者から得た情報を伝えることです。
商標を比較する記事を書く場合には、公平性を保つことも意識しましょう。
連絡のやり取りが滞らないこと
取材相手との連絡は、滞ることがないよう注意しましょう。
取材相手を「待たせる」「放置する」ことは、クライアントの評価を下げる要因となります。
とある担当者が取材依頼への返信に気づかず放置していた。
依頼を受けた相手は、放置されたことに憤りを感じ、SNSへ不満を投稿。
結果として、担当者が所属するクライアントの評価を下げてしまうことに。
取材記事は、取材相手との信頼関係があって成立するものです。
社会人のマナーとして、スムーズな連絡のやり取りを心がけましょう。
取材対応できると業務の幅が広がる!


取材対応できるWebライターは、クライアントから重宝されるほど貴重な存在です。
僕自身もディレクターとして、ライターさんに取材対応を依頼することもあります。
しかし、体感で9割くらい断られます。



だから自分で取材対応することがほとんどです(笑)
とはいえ、できない人が多いからこそ「取材スキル」は大きな武器となります。
慣れていないことは不安を感じてしまいますが、できることが増えると楽しいですよ。
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