
Webライターのキャリアって、どんな選択肢があるのかな?
Webライターが目指すキャリアパスは、おもに2パターンに分けられます。
- Webライターとしてスキルアップする
- スキルを活かして他職種へキャリアアップする
どちらの選択肢に対しても、今後は「マーケティングスキル」が必要となります。
といっても、Webマーケターを目指す必要はありません。
今後はWebマーケティングの考え方を意識しないと、Webライターとして生き残れない時代が来るということです。
ここ数年で働き方の変化やGoogleのアップデートにより、Webライターを取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。
これからのWebライターには「変化の影響を受けない不変のスキル」が求められるでしょう。



ライティング業務を極めるか、経験を活かして転職するか。
Webライターとしてキャリアを重ねる


Webライターとして自身の価値を高めたい場合は、キャリアを積み重ねましょう。
ただし、やみくもに経歴だけ長くても、評価にはつながりません。
一つでも良いので、強みとなる武器を習得しましょう。
①専門ジャンルに特化したスペシャリストを目指す
専門ジャンルに特化したWebライターは、執筆内容の信用度に強みがあります。
ジャンルを絞って執筆を繰り返すことで、ライター自身の知識も深まるでしょう。
- 総執筆数500オーバー!とんこつの血が流れるラーメンライター
- ライター歴10年!ていねいな文章が自慢のベテランライター



極端な例ではありますが、どちらのライターが書いた記事を見てラーメンを選びたいですか?


②マルチに活躍できる何でも屋を目指す
Webライターが担当する「記事執筆」は、記事制作業務の一部にすぎません。
記事制作には、さまざまな業務担当者が存在します。
- 見出し構成を作成する人
- アイキャッチ画像を制作する人
- 取材対応する人
- CMSに原稿を入稿する人
単純な話ですが、できることが多いWebライターは重宝されます。
Aさん「ライティング業務を中心に活動していますが、見出し構成や画像制作も対応できます」
Bさん「ライティングにこだわり、ライティングだけを極めてきました」
Webディレクターの立場として、どちらか一人を選ぶとしたら「Aさん」を採用します。
人手不足に悩まされがちなクライアントにとって、何でもできる人はスーパーマンのような存在です。



完璧じゃなくても大丈夫なので、できることを広く浅く増やしてみてください。
③自分のサイトやブログで実績(集客・利益)を生み出す
自分自身で成果や実績を生み出せるWebライターは最強です。
以下のような実績を提案できるWebライターは、クライアントが求める文章力やSEOの知識があることを証明できます。
- 検索上位を獲得する
- 読者を集客する
- 記事から利益を生み出す
大切なことは、実績を生み出せた要因をしっかりと把握することです。
実績を生み出すノウハウが再現できれば、クライアントのもとで間違いなく活躍できます。
他業種へのキャリアアップ


Webライターの経験やスキルを活かすことで、関連職へのキャリアアップも目指せます。
目指せる職業 | おもな業務・役割 |
---|---|
編集者 | ライターが執筆した記事をサイトに公開できるよう編集する役割(添削、修正、入稿など) |
ディレクター | 記事制作をプロジェクト管理する役割(ライターの手配、進捗管理、クライアント対応など) |
コンサルタント | Webを使って情報発信したい企業へのアドバイスやサポートする役割 |
ライティング講師 | ライティングスキルやノウハウを講師として提供する役割 |
①編集者
編集者のおもな役割は、以下のとおりです。
- 記事全体の構成を企画する
- ライターが執筆した記事を添削・修正する
- 記事をWebサイトへ公開できる状態に編集する
Webライターに「どんな記事を書いてほしいか」を企画し、納品された記事が「要求に沿っているか」をチェックします。
記事に問題がなければ、Webサイトへ公開するための編集業務を実施します。
- WordPressへの入稿
- 図解や写真の挿入
- タグ設定や文字装飾など
他人が執筆した記事を添削する役割もあるため、一人前のライティングスキルも必要です。



Webライターとしての評価が、編集者を打診するきっかけとなることもありますよ(僕はそうでした)
②ディレクター
ディレクターのおもな役割は、以下のとおりです。
- Webサイト全体の運営・管理
- ライターの手配・進捗管理
- サイト運営者(お客様)との打合せ・成果報告など
Webサイト全体を管理しながら、必要なコンテンツやプロジェクト体制などを企画提案します。
キーワード選定やコンテンツの品質管理を行うこともあるので、ライティングの技術的な知識も必要です。
Webサイトやプロジェクトの規模次第では、編集者を兼任する場合もあります。
ステップアップする流れとしては「ライター→編集者→ディレクター」が一般的です。



僕は編集者を経て、現在はディレクターとして活動しています。
③コンサルタント
コンサルタントのおもな役割は、以下のとおりです。
- Webサイトを活用した集客や情報発信をサポート
- 新規Webメディアの立ち上げをサポート
- コンテンツ制作のノウハウをアドバイス
基本的には、Webサイトを活用して集客や情報発信したい依頼者(個人や企業)のために、アドバイザーとしてノウハウを提供します。
企業サイトの改善点や課題を見つけて、アイデアを提案することがコンサルタントの魅力です。
サイト全体のマーケティングやデザインの提案も必要となるので、まずはディレクターから経験することをおすすめします。



アドバイザーとして責任重大なポジションです。
④ライティング講師
Webライティングのスキルに自信があれば、ライティング講師として活動することもおすすめです。
講師の仕事は自分で主催できるので、クライアントからの依頼を待つ必要もありません。



最近ではZoomを活用したオンラインセミナーが主流です。
複数人にライティングのノウハウを教えたり、マンツーマンで記事添削しながら改善点を見つけたりするなど、幅広く活躍できます。
Webライターからのステップアップに必要なこと


Webライターからのステップアップには、キャリアパスにかかわらず「2つのスキル習得」が必要です。
- ライティングスキル
- マーケティングスキル



ライティングスキル→マーケティングスキルの流れで習得しよう。
ステップ①|ライティングスキルを習得する
ライティングスキルは、Webライターからのステップアップに必要不可欠です。
読者にとって価値のある記事を書くためにはもちろんですが、ライティングスキルがないとWebライターが書いた記事を添削できません。
- 読者に伝わる文章を書く
- SEOを意識した文章を書く
- 誤字脱字のない文章を書く
- Webサイトに合わせた文章表現を使い分ける
上記のように、習得すべきスキルはライティングの基礎です。
ステップアップの第一目標として、まずはライティングスキルの習得を目指しましょう。



まずは納品記事の添削結果で「指摘が3つ以下」を目標に!
ステップ②|マーケティングスキルを習得する
マーケティングスキルは、今後のステップアップを目指すWebライターに必須となります。



Webライターなのにマーケティングスキルが必要なの?
マーケティングは、一般的に「売れる仕組みづくり」の意味合いで用いられます。
記事執筆を担当するWebライターに「関係あるの?」と疑問に思うかもしれません。
その理由は、後述の見出し「これからのWebライターにはマーケティングスキルが必要」で詳しく説明します。
これからのWebライターにはマーケティングスキルが必要


これからのWebライターには、マーケティングスキルが必要となります。
マーケティングスキルといっても、難しく考える必要はありません。
具体的には、以下のような観点で「考える力」が必要です。
- 読者が求めることを考える
- 集客や収益につなげるために必要なことを考える



いまでもSEOを意識して記事を書いてるよ?
SEOを意識することは、今後も変わらずWebライティングに必須となるでしょう。
ただし、重要なのは細々とした対策を覚えることではなく、Webライティングの目的を見失わないことです。
戦略は常にアップデートが必要|数年後は通用しない可能性あり
「SEO対策」と検索すると、Webページを検索上位に表示するためのさまざまな戦略が見つかります。
- 検索キーワードをタイトルや見出しに加えましょう
- 関連キーワードを本文に加えましょう
- 被リンクを獲得してドメインパワーを上げましょう
いずれも検索上位に表示させるために、Googleの検索アルゴリズムを意識した対策です。
しかし、このような対策は、数年後には通用しない可能性があります。
Googleアップデートで評価方法は変化する
Googleの検索アルゴリズムは、数百を超える要素で成り立っています。
そして、アップデートを繰り返しながら、日々改良が加えられています。
検索結果の質を高めるためのアップデート。オリジナリティがありユーザーにとって価値のあるWebサイトが評価を上げている。
Webサイトの評価を見直すためのアップデート。ガイドラインに反するSEO(低品質なリンクやスパム行為)を用いるWebサイトが評価を下げている。
上記は、近年の大規模なアップデートです。
どちらも共通して言えることは、当時主流だったSEOがアップデート後に通用しなくなりました。
検索アルゴリズムの数百を超える要素は公開されていません。
コンテンツマーケターはGoogleガイドラインや社員の発言などをもとに、SEOの施策を導き出しています。
本当に価値のある記事が評価されるべき
Googleの検索アルゴリズムの役割は「検索ユーザーが求める記事」を上位表示することです。
しかし、本来上位にあるべきではない記事が、検索上位に表示されることもあります。
おもな要因は、検索ユーザーが求める記事ではなく「SEO対策された記事」が上位表示されていることです。





本当に美味しいカレー10選!…って結局どれが一番なの?
信ぴょう性のない検索結果は、検索ユーザーの信用度を失ってしまいます。
SNSの口コミやインフルエンサーが紹介した商品が注目を集めていることは、ググることへの信頼が失いつつある表れといえるでしょう。
いままでのSEOが通用しなくなる
「Twitterの口コミを見たほうが参考になる」
「ライターの書いた記事よりインフルエンサーを信用したい」
Googleで検索するユーザーが減ると、Googleの売上が落ちます。
そのため、Googleの検索アルゴリズムは、毎日改良が加えられています。
検索アルゴリズムの本質は「読者の検索ニーズを満たすWebページ」を上位表示することです。
要素が変化しても、本質は変わりません。



読者ではなく検索エンジンを意識したSEOは、通用しなくなる可能性があるでしょう。
戦略は変わるが考え方は変わらない
これからのWebライターに求められることは、読者の検索ニーズを満たすために「何をすべきか」を考える力です。
つまり「何を書けば読者が喜んでくれるだろうか?」を想像しながら、Web記事をセルフマーケティングすること。
どのような人に
どのような価値を
どのように提供するか
Web記事を書く目的は「読者に価値を提供すること」です。
検索順位を意識したSEOは、目的を達成するための手段の一つにすぎません。
読者を意識してマーケティングできるWebライターは、環境の変化に影響されずステップアップできるでしょう。
記事を書くだけのWebライターは大衆に埋もれてしまう


Webライターは、初心者でも比較的挑戦しやすい職業です。
最初は低単価かもしれませんが、コツコツと案件をこなすことで、それなりの収入を得られるでしょう。
しかし、記事を書くだけでは「その他大勢のWebライター」に埋もれてしまいます。
働き方の変化により人気を集めている
リモートを活用した働き方の変化により、自宅で作業できるWebライターの仕事が人気を集めています。
未経験でも挑戦しやすいことから、いまでは副業の第一候補です。
社会人だけでなく、多くの主婦や学生もWebライターとして活躍しています。
クラウドソーシングサイトがWebライターを増やした


- クラウドワークス:10万人以上
- ランサーズ:22万人以上
クラウドソーシングサイト(クラウドワークスやランサーズなど)は、Webライターを増やすきっかけとなりました。
クラウドソーシングサイトでライターを検索してみたところ、20万人以上の登録者がいるようです。
クラウドソーシングサイトには、スキルがなくても挑戦できる初心者向けの案件もあります。
Webライターは「誰でもできる」といったイメージが定着し、次第に低単価な案件も増加しました。
「書くこと」がスキルとして評価されないフェーズへ
Webライターの仕事は、文章を書くことです。
初心者でも気軽に挑戦でき、基礎的な文章力も比較的簡単に習得できます。
だからこそ「書くこと」がスキルとして評価されないフェーズへ突入するでしょう。
文章を書くことで「読者やクライアントに価値を提供すること」が評価されます。
そのために何が必要となるのかを考え、提案するためのマーケティングスキルが必要です。
Webライターのキャリアパスにマーケティングスキルは必須


Webライターのキャリアパスをおさらいすると、以下の2パターンに分けられます。
- Webライターとしてスキルアップする
- スキルを活かして他職種へキャリアアップする
Webライターとしてキャリアを積み重ねる場合も、編集者やディレクターを目指す場合も、まずはライティングスキルの習得が必要不可欠です。
そして、キャリアパスの選択肢にかかわらず、Webマーケティングの考え方を意識しないと生き残れない時代が来ます。
ステップアップには、一つだけ秘策があります。
読者やクライアントに「価値を提供すること」を意識してください。
そのために必要なことを悩み考えながら行動すれば、ステップアップは自然に実現できるはずです。
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