
Webライティングでは、競合サイトを調査しないといけないの?



SEOに取り組むうえで、競合サイトの調査は必要不可欠だよ。
今回は、SEOライティングで重要な要素である「競合調査」のやり方を解説します。
まとめの見出しには、学習効果を高めるための「理解度チェック」も用意しています。



無料で気軽に実践できることを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
執筆者プロフィール


- Webライター(3年)
- Webディレクター(1年)
- 元システムエンジニア(8年)
システムエンジニアの激務にギブアップ。
未経験からフリーランスのWebライターに転身。
2つのブログを運営しています。
Webライティングにおける競合調査とは


Webライティングにおける競合調査とは、ライバルとなる検索上位サイトを分析・調査することです。
- 上位表示を獲得している強みはどこにあるか
- 差別化を図るための弱みはどこにあるか
- どのサイトにも共通しているポイントはあるか
狙っている検索キーワードで上位表示されているサイトを分析しながら、Web記事の制作に必要となる情報を調査します。
競合調査の目的・重要性


競合サイトの調査は、SEOに欠かせない要素です。
その理由は「記事に書くべき内容の取捨選択」にあります。
Webライティングは「頭の中で想像した架空の読者」に向けて記事を書くのが基本です。



ただでさえぼやけた存在に対して、必要最低限の情報を的確に伝えるのは難しいことです。
そこで、競合調査を実施しながら、記事に書くべき内容を取捨選択します。
重要なポイントは「ただ参考にするだけ」ではなく、競合サイトに勝つための穴(弱点)も見つけることです。
読者が求める情報をイメージできる


競合調査を実施することで、想定する読者が求めている情報を具体的にイメージできます。
たとえば、Webライターに向けて教えられることは、始め方や稼ぎ方、スキルアップの方法などさまざまです。
しかし、読者の立ち位置やタイミング次第で、求める情報は異なります。
これからWebライターを目指す人は、まだ「稼ぎ方」に興味がありません。
まずは「始め方」や「できるかどうか」を知りたがっています。
すでにWebライターの経験がある人は、稼ぎ方やスキルアップの方法に興味があるでしょう。
競合サイトが「誰に何を伝えているか」を調査することが、記事に書くべき内容を整理するための近道となります。
書くべき内容をスムーズに整理できる


競合サイトを調査することで、書くべき内容をスムーズに整理できます。
自分の頭だけで1から考えるより、競合サイトを参考にするほうが効率的です。



ただし、参考にした内容をコピーするだけでは不十分です。
記事に書くべき内容として、あくまでも「最低限必要な情報の精査」を目的とします。
検索上位を獲得しているサイトは、よほど間違ったことを記載していません。



ただし、競合サイトの内容が100点満点かどうかは判断できないので、過信せず参考程度に留めましょう。
競合に勝つための穴を見つけられる


競合調査の重要なポイントは、勝つための穴(不足・欠点)を見つけることです。
- 不足している情報がある
- 余計なことまで記載している
- 具体例がなくてわかりづらい
- 内容は充実しているけど読みづらい
競合サイトの情報を寄せ集めた記事は、類似コンテンツとみなされるため評価が下がる傾向にあります。
改善点や追加できる要素を1つでも見つけて、価値を高めることも大切です。



読者のつもりで競合サイトを読みながら、素直に感じたことをメモに残してみてください。
調査する内容|競合サイトの戦略を見抜く


競合調査では、下記のポイントをチェックしましょう。
- 記事タイトル
- 記事構成
- 優れていると感じる要素
(上位表示につながりそうな要素)
細かく分析すべきことは多々ありますが、まずは3つのポイントを調査することから始めましょう。
競合サイトの記事タイトル


競合サイトの記事タイトルからは「誰に向けて何を発信しているか」が読み取れます。
を見るポイント
を見るポイント
記事タイトルは「読者の検索意図」にあわせて設定します。
つまり、記事タイトルを見れば、読者の検索意図への答えを見つけられるはずです。


競合サイトの記事構成


競合サイトの記事構成からは「何をどのような順序で発信しているか」が読み取れます。



競合サイトの本文は、じっくり読まなくても問題ありません。
見出しの内容だけチェックしましょう。
また、記事構成は、解説する順序も重要です。
読者が知りたがっている内容(結論)ほど、記事の前半部分で伝えることを意識しましょう。
競合サイトの優れている要素


競合調査では「なぜ上位を獲得しているのか」を分析することも重要です。
検索順位が1位の記事を読みながら、よいと感じる要素を見つけましょう。
- 情報が充実している
- シンプルで読みやすい
- 図解がわかりやすい
- 情報元が信頼できる
(取材やインタビューをもとに書いている)
記事の特徴を把握するには、検索順位が「1位の記事」と「1位以外の記事」で比較すると効率的です。
競合サイトの優れている要素は、積極的に取り入れましょう。
具体的な手順を6ステップで解説|分析シートを公開


具体的な競合調査の手順を6つのステップで解説します。
競合調査には難しそうな印象もありますが、実際は「何を書いてるのかな?」と参考にする程度です。
今回は個人的に使用している分析シートを活用しながら、できるだけ簡単に伝わるように解説してみます。





手順で使用するテンプレートは、以下のリンクからコピー可能です。よかったら活用してみてください。
検索キーワードの上位5サイトを表示


まずは、狙っている検索キーワードの上位5サイトを表示しましょう。
検索するときは、Chromeのシークレットモードを使用します。
パーソナライズド検索(個人の興味に合わせた検索結果)を適用させないため。



今回は参考例として、キーワード「ジンベエザメ ジンベイザメ」で検索してみます。
上位サイトのタイトル・見出しなどを抽出


上位サイトを表示したら、以下の情報を抽出します。
- 記事タイトル
- 記事構成(見出し)
- ディスクリプション


記事タイトルや見出し構成は、ページ内の記載をコピペするだけでOKです。
ディスクリプションを表示する場合は、以下のツールを活用すると便利です。



抽出した情報は、比較できるようにメモやシートなどにまとめてください。
上位サイトが「何を解説しているか」を分析


上位サイトのタイトルや記事構成をもとに、記事で解説している内容を分析します。
あまり難しく考えずに、すぐにわかることや気づいたことを自由にメモしましょう。
上位サイトの共通点を見つける


上位サイトの解説内容から「共通点」を見つけましょう。
上位サイトに共通している内容は、検索キーワードに対する必須項目と判断して問題ありません。
また、共通点を見つけることで「不要な要素」も判断可能です。
生態や特徴を詳しく解説するWikipediaや水族館公式サイトより、名前の由来に特化した個人ブログが1位を獲得している。
つまり、情報量が少なくても「検索ニーズに特化した内容」が高く評価されていると想定できる。
また、共通点は「キーワード」にも注目しましょう。
上位サイトの記事タイトルや見出しで使用頻度の高いキーワードは、積極的に使用するのがおすすめです。
上位サイトに不足している観点を考える


上位サイトの分析では、不足している観点(改善点や追加要素)を見つけることも重要です。
Web記事を書くときは、当然ですが上位サイトより優れた記事を目指します。
- 改善すべきポイントがあるか
- 追加できそうな要素があるか
たとえば『ジンベエザメなのかジンベイザメなのか【どっちが正しい?】』の記事では、以下のポイントに気づきました。
- 全体的に文字数が少ないので追加要素を加えることで情報が充実しそう(検証する観点を増やす)
- Yahoo!知恵袋にジンベエザメの英名についての質問があった(上位サイトでふれていない観点)
- SNSで検索するとワンピースのキャラクター「ジンベエ」にふれるツイートが目立った
- のとじま水族館のTwitter公式アカウントが「正式和名はジンベエザメ」と言及していた
どのサイトでもふれていない「新しい観点」を見つけたいときは、Yahoo!知恵袋やSNSを活用するのも効果的です。
自分が書くべき内容を整理する


上位サイトの調査結果をもとに、自分が記事に書くべき内容を整理しましょう。
- 上位表示には「名前の由来・語源」「検証した結果」のコンテンツが必須
- ジンベエザメの「特徴や生態」の解説は検索順位から不要と判断できる
- 「正しい」「語源」「甚平」のワードは活用したほうがよさそう
- 上位記事は文字数が少ないので追加要素の余地がある(Yahoo!知恵袋やSNSに新しい観点あり)



整理した内容をリストにまとめると、記事構成が少しずつ見えてきます。
競合調査に便利なツールを紹介|すべて無料で利用可能


競合調査を実施するときには、記事構成やディスクリプションの抽出に手間を感じることがあります。
そのような場合は、下記のツールを活用すると便利です。



いずれも無料で活用できますよ。
SEO META in 1 CLICK|Chrome拡張機能


「SEO META in 1 CLICK」は、WebサイトのSEO情報を確認できるGoogle Chromeの拡張機能です。
閲覧ページから、以下の情報を1クリックで確認できます。
- 記事タイトルやディスクリプション
- 見出し構成
- 画像のaltタグ設定
- リンク情報
導入する方法は、Chromeウェブストアから「SEO META in 1 CLICK」をインストールするだけです。
インストールが完了すると、Chromeの画面右上にアイコンが追加されます。
確認したいページを開いてアイコンをクリックすると、タイトルや見出しの情報を一目でチェックできます。



競合調査シートのテンプレートに記載した情報は「SEO META in 1 CLICK」で取得した内容をコピペしました。
見出し(hタグ)抽出|ラッコツールズ


Chrome以外のブラウザを使用している場合は「見出し(hタグ)抽出|ラッコツールズ」で代用できます。
検索キーワードから抽出すれば、上位10サイトのタイトルや記事構成を取得可能です。



取得結果はCSVファイルに出力できるので、一覧表示での比較にも役立ちます。
今回のまとめ|理解度チェックでおさらいしよう!
今回は、SEOライティングで重要な要素である「競合調査」のやり方を紹介しました。
学習した内容を理解度チェックでおさらいしてみましょう。
理解度チェック(タップで開く)
- 競合調査とは、ライバルとなるサイトの分析・調査をすること
- 競合サイトが「誰に何を伝えているか」を調査することが、記事に書くべき内容を整理するための近道となる
- 競合サイトを調査することで、書くべき内容をスムーズに整理できる
- 競合調査の重要なポイントは、勝つための穴(不足・欠点)を見つけること
- 競合調査では「記事タイトル」「見出し構成」「よいと感じる要素」をチェックする
- 記事タイトルからは「誰に向けて何を発信しているか」が読み取れる
- 見出し構成からは「何をどのような順序で発信しているか」が読み取れる
- 競合調査では「なぜ上位を獲得しているのか」を分析することも重要
- 検索キーワードの上位5サイトを表示
- 上位サイトのタイトル・見出しなどを抽出
- 上位サイトが「何を解説しているか」を分析
- 上位サイトの共通点を見つける
- 上位サイトに不足している観点を考える
- 自分が書くべき内容を整理する
Web記事に必要なことは、何でもかんでもたくさんの情報を盛り込むことではありません。
読者が求める情報をわかりやすく伝えることです。
だからこそ情報の取捨選択が必要であり、競合サイトの戦略を知ることが一番の近道です。



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