Webライターってポートフォリオを作ったほうがいいのかな?
結論を言うと、初心者が無理に作成する必要はありません。
ポートフォリオがあれば、スキルのアピールや案件の受注に役立ちます。
しかし、Webライターの初心者は、ポートフォリオに「何を書けばいいの?」と迷ってしまうはずです。
そこで今回は、Webライターの初心者に向けて「ポートフォリオの作成術」を解説します。
僕自身が実際に作成したポートフォリオも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
執筆者プロフィール
- Webライター(4年)
- Webディレクター(1年)
- 元システムエンジニア(9年)
未経験からフリーランスのWebライターに転身。
保有資格:SEO検定1級・FP3級
2つのブログを運営しています。
Webライターのポートフォリオとは
Webライターにとってのポートフォリオは、執筆業務の実績・スキルをまとめた「作品集」のようなものです。
ポートフォリオは、おもにデザイナーやイラストレーターなどのクリエイター職に愛用されています。
いまでは、Webライターも活用する機会が増えています。
目的は?|案件の受注につなげるため
Webライターがポートフォリオを作成する目的は、おもにクライアントへの「自己PR」です。
過去の実績や保有スキルをまとめれば、クライアントへの名刺代わりとして活用できます。
リモートワークが主流のWebライターにとって、自己PRは「最初で最大の難関」です。
クライアントも人間なので、素性のわからない相手への依頼には不安を感じてしまいます。
だからこそ、ポートフォリオは、クライアントの不安解消にも効果的です。
「どんな人?」「どんなことができる?」と、取扱説明書のように自分自身のことを伝えられます。
初心者も必須?|まずは実績を積むのが優先
ポートフォリオは作品集のようなものであり、実績の少ない初心者が作成するのは困難です。
まずは、ポートフォリオを充実させるためにも、実績の積み重ねを優先しましょう。
Webライターとしての実績やアピールに不安がある場合は、提案文の書き方から覚えるのも効果的です。
自己アピールのコツをつかめば、ポートフォリオの書き方にも活かせますよ。
ポートフォリオに書くべき内容
Webライターのポートフォリオには、以下の項目を記載しましょう。
ポートフォリオの項目に決まりはありませんが、上記のような自己PRにつながる内容を記載するのがおすすめです。
プロフィール・経歴
まずは、自己紹介を兼ねた「プロフィールと経歴」を記載しましょう。
- 名前(またはペンネーム)
- 経歴
- 得意ジャンル
- 自身の強み
Webライターと対面する機会のないクライアントは、自己紹介で人間性を判断します。
第一印象を左右する重要な役割もあるので、業務に対する熱意を伝えるのも効果的です。
あくまでも自己紹介なので、シンプルにまとめましょう。
- 業務の取り組み方・心がけていること
- Webライターとしての目標
- 得意ジャンルについてのエピソード
資格・検定
資格や検定を取得している場合は、自己紹介とあわせて記載しましょう。
資格を保有するWebライターは意外に少ないので、ライバルに差をつける強みとして効果的です。
また、Webライティングに関連のない資格でも、専門知識のアピールに役立ちます。
ビジネスシーンで幅広く活用できるスキルが身につくので、資格取得にも積極的にチャレンジしてみましょう。
資格や検定を取得していない場合は?
資格や検定を取得していない場合は、以下のような保有スキルや知識をアピールしましょう。
- WordPressの執筆経験
- SEOの知識
(学習内容・勉強方法など) - 画像制作経験
(Photoshop・Canvaなど) - 専門知識
(FP・美容・法律・ITなど)
WordPressや画像ソフトの使い方は、知っている人ほど軽視しがちです。
しかし、使いこなせる人が意外に少ないので、もったいぶらずにアピールしましょう。
幅広い業務に対応できる人は、収入を得る手段も効果的に増やせます。
執筆実績・サンプル記事
執筆実績やサンプル記事は、ポートフォリオのメインコンテンツです。
以下の内容をもとに、Webライターとしての実績を記載しましょう。
- 執筆記事のジャンル
- 執筆本数
- 掲載サイト・サンプル記事
(了承を得られた場合のみ)
掲載サイトやサンプル記事(URL)を記載する場合は、クライアントからの了承を得る必要があります。
無断で記載すると著作権違反になる場合もあるので、不安を感じる場合は以下のように記載しましょう。
○○系メディア
執筆本数:〇本以上
担当業務:構成作成、記事執筆
特記事項:KW「○○」で検索順位〇位以内を獲得
業務範囲・参考単価
Webライターとして対応できる業務の範囲を記載しましょう。
- 構成作成
- 記事執筆
- 画像選定
- 取材対応
- WordPress入稿
対応できる範囲を事前に提示すると、クライアントとの認識の齟齬を減らせます。
また、希望する報酬額を「参考単価」として記載すれば、クライアントとのスムーズなやり取りが可能です。
- 記事執筆のみ:文字単価1.0円以上
- 構成+執筆:文字単価2.0円以上
- ○○ジャンル:上記単価+1.0円
- その他要件についてはご相談ください
連絡先
案件を依頼したいクライアントに向けて、自身の連絡先を掲載しましょう。
掲載方法としては、以下の2種類が一般的です。
- メールアドレス
- 問い合わせフォーム(ブログの場合)
メールアドレスは個人情報となるため、取り扱いには十分に注意しましょう。
ブログなら問い合わせフォームがおすすめです。
ポートフォリオを作成する前に【やるべきこと】
ポートフォリオを作成する前に「やっておくべきこと」があります。
掲載先を決める
まずは、ポートフォリオを公開するための掲載先を選定しましょう。
以下の4種類は初心者でも扱いやすく、掲載先の候補としておすすめです。
掲載先 | 概要 |
---|---|
WordPress | ・ホームページ作成ツール ・問い合わせフォームを利用可能 ・サーバー代が必要 |
note | ・記事投稿ツール ・基本無料 ・カスタマイズは不向き |
ペライチ | ・ホームページ作成ツール ・基本無料 ・無料テンプレートが豊富 |
Google ドキュメント | ・ドキュメント作成ツール ・基本無料 ・Googleアカウントが必要 |
- WordPressでブログ運用している人
→WordPressがおすすめ - WordPressを使用していない人
→noteまはたペライチがおすすめ - アカウント登録に手間を感じる人
→Googleドキュメントがおすすめ
個人的にディレクターとしてかかわったWebライターは、WordPressやnoteの利用率が高い傾向にありました。
しかし、基本的にはフォーマットを重要視していません。
無理にアカウント登録せずに、Googleドキュメントで提出しても問題ありません。
実績をつくる
掲載先を決めたら、記載内容となる実績をつくります。
実績をつくるための手段として、以下の2種類を実践しましょう。
- 執筆案件を受注する
- 個人ブログに記事を書く
基本的にはWebライターの執筆案件を受注しながら、サンプル記事の候補を増やしていきます。
実績を提示しやすい「記名記事(ライター名を公開する記事)」を狙ってみるのもおすすめです。
また、個人ブログに書いた記事も実績として活用できます。
検索順位やPV数などの具体的な数値を示すと、説得力のあるアピールが可能です。
記事構成や文章の書き方で意識したポイントを伝えると、クライアントが「採用後の品質」をイメージできます。
ポートフォリオの作成例
僕自身が作成したポートフォリオを作成例として紹介します。
初めてのポートフォリオ作成で悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。
初心者目線で作成したので、マネしやすい書き方だと思います。
ポートフォリオが充実するポイント
ポートフォリオに実績やアピールを詰め込むだけでは、期待する成果が得られません。
ポートフォリオを充実させるには、以下のポイントを意識しましょう。
読みやすさを意識する
自分自身の実績を的確に伝えるためにも、ポートフォリオの読みやすさ(見やすさ)を意識しましょう。
クライアントは数十人~数百人の応募者を選考することもあるため、あまり時間をかけてポートフォリオを確認できません。
本当はしっかり見たいけど、そんな時間はないのが正直なところ…。
クライアントがじっくりと読まないことを想定して、パッと見ただけでも理解できる書き方の工夫が必要です。
- 箇条書きや表を活用する
- 必要に応じて図解を入れる
- 見出しや目次を入れる
シンプルで伝わりやすい文章を書くのは、Webライターの腕の見せ所です。
ライティングスキルをアピールするためにも、読みやすさを意識しましょう。
実績にあわせて更新する
ポートフォリオは、実績にあわせて定期的に更新しましょう。
執筆業務の実績を積み重ねるうちに、納品記事のクオリティも向上するはずです。
サンプルとして掲載する記事は、自信をもってアピールできるものに都度アップデートしよう。
古い情報が並んでいると「いまは活動していないのかな?」と思われてしまうかも。
個性もアピールする(ちょっとだけ)
ポートフォリオでは、基本的に実績をアピールします。
しかし、個性やキャラクターをアピールするのも大切です。
クライアントは、ポートフォリオを見ながら実績やスキルを判断します。
しかし、人間性までは十分に把握できません。
- 月1ペースで旅行を楽しんでいます
- 写真撮影が趣味でインスタに投稿しています
- 最新のガジェットに興味があり、ブログでも紹介しています
- ブログ歴〇年。画像制作も含めて一人で対応しています
クライアントの立場としても、コミュニケーションしやすい人と仕事したいはずです。
また、選考時は「どんな人なんだろう?」と不安を感じます。
前職での経験や執筆に活かせる趣味など、Webライターの「人となり」がわかる情報も記載してみましょう。
あくまでも補足事項として「付け足す程度」に書くのがベストです。
ポートフォリオ作成の注意点
ポートフォリオ作成時の失敗やトラブルを避けるためにも、以下の注意点を意識しましょう。
記事掲載はクライアントの許可が必要
サンプル記事を実績として掲載する場合は、管理元のクライアントに許可を得ましょう。
依頼を受けて執筆した記事は、提出(納品)した時点で著作権がクライアントに渡ります。
著作権違反のトラブルに発展するリスクもあるため、無断での掲載は控えましょう。
誤字脱字の見逃し厳禁
作成したポートフォリオの誤字脱字は、確実にチェックしましょう。
Webライターのスキルをアピールするはずが、初歩的なミスで評価を落としてしまう可能性があります。
誤字脱字のチェックは、Webライターの業務に欠かせません。
案件を依頼するクライアントが「同じミスをするのではないか?」と不安を感じないように注意しましょう。
個人情報の流出に注意
ポートフォリオには、経歴やメールアドレスなどの個人を特定できる情報も記載することがあります。
しかし、個人情報の流出は思わぬトラブルに発展するリスクもあるため、取り扱いには十分に注意しましょう。
とくにメールアドレスの公開は、迷惑メールの増加につながるリスクを伴います。
問い合わせフォームを利用できない場合は、取引用のメールアドレスやSNSアカウントの活用も検討しましょう。
ポートフォリオはWebライターの取扱説明書
ポートフォリオは、Webライターとしての自分自身を解説する「取扱説明書」のような役割です。
クライアントに実績やスキルをアピールできるので、仕事を受注するうえで欠かせません。
しかし、Webライターの初心者は、まずは実績の積み重ねから優先すべきです。
実績を重ねながらポートフォリオが充実していけば、Webライターの活動を記録する「作品集」として楽しめますよ。
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