
Webライターってポートフォリオを作ったほうがいいのかな?
そんな疑問を抱いたことってありませんか?
結論を言うと、無理に作る必要はありません。
しかし、ポートフォリオを用意しておくことが、案件の受注につながる可能性を秘めています。
とはいえ、Webライターの初心者は、ポートフォリオに「何を書けば良いかわからない」と迷ってしまうかもしれません。
そこで今回は、初心者向けのポートフォリオ作成術を紹介します。
記載すべき項目や簡単な作成例を紹介するので、チャレンジしてみたい人は参考にしてみてください。



Webライターの経験がある「taku」が解説します。
- Webライターのポートフォリオとは
- ポートフォリオに書くべき内容
- ポートフォリオの作成前に必要なこと
- ポートフォリオが充実する3つのコツ
- ポートフォリオ作成時の注意点
Webライターのポートフォリオとは


Webライターにとってのポートフォリオは、執筆した記事や実績・スキルをまとめた「作品集」のようなものです。
ポートフォリオは、おもにデザイナーやイラストレーターといったクリエイター職に愛用されています。



いまでは、Webライターも活用する機会が増えています。
目的は?|案件を受注するためのアイテム
Webライターがポートフォリオを作成する目的は、おもにクライアントへの「自己PR」です。
過去の実績や保有スキルをまとめることで、クライアントへの名刺代わりとなります。
リモートワークが主流のWebライターにとって、実は自己PRが「最初で最大の難関」です。
クライアントも人間なので、素性の分からない相手への依頼には不安を感じてしまいます。
ポートフォリオは、クライアントの不安解消にも効果的です。
「どんな人?」「どんなことができる?」と、取扱説明書のように自分自身のことを伝えられます。
初心者も必須?|実績を積むことが優先
ポートフォリオは作品集のようなものであり、実績の少ない初心者には必須ではありません。
まずは、ポートフォリオを充実させるためにも、実績を積むことから優先しましょう。
Webライターとしての実績に不安がある場合は、提案文の書き方から覚えるのも効果的です。



別記事で提案文の書き方を解説しているので、よかったら参考にしてみてください。


ポートフォリオに書くべき内容


Webライターのポートフォリオには、以下の項目を記載しましょう。
- プロフィール・経歴
- 保有資格・検定
- 執筆実績・サンプル記事
- 業務範囲・参考単価
- 連絡先
ポートフォリオの項目に決まりはありませんが、上記のような自己PRにつながる内容は記載することをおすすめします。
プロフィール・経歴
まずは、自己紹介を兼ねた「プロフィールと経歴」を記載しましょう。
- 名前(またはペンネーム)
- 経歴
- 得意ジャンル
- 自身の強み
Webライターと対面する機会のないクライアントは、自己紹介で人間性を判断します。
第一印象を左右する重要な役割となるので、熱意も伝えることをおすすめします。



あくまでも自己紹介なので、シンプルにまとめましょう。
- 仕事の取り組み方・心がけていること
- Webライターとしての目標
- 得意ジャンルについてのエピソード
資格・検定
資格や検定を取得している場合は、自己紹介と合わせて記載しましょう。
資格を保有するWebライターは比較的少ないので、ライバルに差をつける強みとして効果的です。
Webライターに関わらない資格でも、専門知識をアピールできます。
Webライター向けの資格や検定は、下記の記事でも紹介しています。



ビジネスシーンで幅広く活用できるスキルが身につくので、興味がある人は参考にしてみてください。


資格や検定を取得していない場合は?
資格や検定を取得していない場合は、以下のような保有スキルや知識を書きましょう。
- WordPressの執筆経験
- SEOの知識
(学習内容・勉強方法など) - 画像制作経験
(Photoshop・Canvaなど) - 専門知識
(FP・美容・法律・ITなど)
WordPressや画像ソフトの扱い方は、知っている人ほど軽視しがちです。
しかし、意外とできる人が少ないので、もったいぶらずにアピールしましょう。



できることの幅が広い人は、収入を得る手段も増やせます。
執筆実績・サンプル記事
執筆実績やサンプル記事は、ポートフォリオのメインコンテンツです。
以下の内容をもとに、Webライターとしての実績を記載しましょう。
- 執筆記事のジャンル
- 執筆本数
- 掲載サイト・サンプル記事
(了承を得られた場合のみ)
掲載サイトやサンプル記事(URL)を記載する場合は、クライアントからの了承を得る必要があります。
無断で記載することは著作権違反となることもあるので、不安を感じる場合は以下のように記載しましょう。
○○系メディア
執筆本数:〇本以上
担当業務:構成作成、記事執筆
特記事項:KW「○○」で検索順位〇位以内を獲得
業務範囲・参考単価
Webライターとして対応できる業務の範囲を記載しましょう。
- 構成作成
- 記事執筆
- 画像選定
- 取材対応
- WordPress入稿
対応できる範囲を事前に提示することで、クライアントとの認識の齟齬を減らせます。
また、希望する報酬額を「参考単価」として記載すれば、クライアントとのスムーズなやりとりが可能です。
- 記事執筆のみ:文字単価1.0円以上
- 構成+執筆:文字単価2.0円以上
- ○○ジャンル:上記単価+1.0円
- その他要件については要相談
連絡先
案件を依頼したいクライアントに向けて、自身の連絡先を掲載しましょう。
掲載方法としては、以下の2種類が一般的です。
- メールアドレス
- 問い合わせフォーム(ブログの場合)
メールアドレスは個人情報となるため、取り扱いには十分に注意しましょう。



ブログなら問い合わせフォームがおすすめ。
ポートフォリオの作成前に必要なこと


ポートフォリオを作成する前に「やっておくべきこと」が2つあります。
- 掲載先を決める
- 実績をつくる
1.掲載先を決める
まずは、ポートフォリオを公開するための掲載先を選定しましょう。
以下の4種類が初心者でも扱いやすく、掲載先の候補としておすすめです。
掲載先 | 概要 |
---|---|
WordPress | ・ホームページ作成ツール ・問い合わせフォームを利用可能 ・サーバー代が必要 |
note | ・記事投稿ツール ・基本無料 ・カスタマイズは不向き |
ペライチ | ・ホームページ作成ツール ・基本無料 ・無料テンプレートが豊富 |
Google ドキュメント | ・ドキュメント作成ツール ・基本無料 ・Googleアカウントが必要 |
- WordPressでブログ運用している人
→WordPressがおすすめ - WordPressを使用していない人
→noteまはたペライチがおすすめ - アカウント登録に手間を感じる人
→Googleドキュメントがおすすめ
個人的にディレクターとしてかかわったWebライターは、WordPressやnoteの利用率が高い傾向にありました。
基本的には、フォーマットを重要視していません。
無理にアカウント登録せず、GoogleドキュメントやWord(PDF出力)などで提出しても問題ありません。
2.実績をつくる
掲載先を選定したら、記載内容となる実績をつくります。
実績をつくるための手段として、以下の2種類を実践しましょう。
- Webライターの仕事を受注する
- 個人ブログに記事を書く
基本的にはWebライターの仕事を受注しながら、サンプル記事の候補を増やします。
可能であれば、実績を提示しやすい「記名記事(ライター名を公開する記事)」を狙ってみるのもおすすめです。
また、個人ブログに書いた記事も実績として活用できます。
検索順位やPV数などの具体的な数値を示すことで、アピールの説得力が増すでしょう。
ポートフォリオの作成例
ポートフォリオの作成例として、僕自身が作成したものを紹介します。
初めてのポートフォリオ作成で悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。



初心者目線で作成したので、比較的マネしやすいと思います。


ポートフォリオが充実する3つのコツ


ポートフォリオは、実績やアピールポイントを詰め込むだけでは期待する成果を得られません。
ポートフォリオを充実させるためには、以下3つのコツを意識しましょう。
- 読みやすさを意識する
- 実績に合わせて更新する
- 個性もアピールする(ちょっとだけ)
1.読みやすさを意識する
自分の実績を的確に伝えるためにも、ポートフォリオの読みやすさ(見やすさ)を意識しましょう。
クライアントは数十人~数百人の応募者を選考することもあるため、あまり時間をかけてポートフォリオを確認できません。



本当はしっかり見たいけど、そんな時間はないのが正直なところ…(現Webディレクターのつぶやき)
クライアントがじっくりと読まないことを想定して、パッと見ただけでも理解できる書き方の工夫が必要です。
- 箇条書きや表を活用する
- 必要に応じて図解を入れる
- 見出しや目次を入れる
シンプルで伝わりやすい文章を書くことは、Webライターの腕の見せ所です。
ライティングスキルをアピールするためにも、読みやすさを意識しましょう。
2.実績に合わせて更新する
ポートフォリオは、定期的に更新することをおすすめします。
実績を積み重ねるうちに、納品記事のクオリティも向上するはずです。
サンプルとして掲載する記事は、自信をもってアピールできるものにアップデートしましょう。



古い情報が並んでいると「今は活動していないのかな?」と思われてしまうかも。
3.個性もアピールする(ちょっとだけ)
ポートフォリオは、基本的に実績をアピールするものです。
しかし、個性やキャラクターをアピールすることも大切です。
クライアントはポートフォリオを見ることで、実績やスキルを判断できます。
しかし、人間性までは十分に把握できません。
- 月1ペースで旅行を楽しんでます。
- 写真撮影が趣味でインスタに投稿しています。
- 最新のガジェットに興味があり、ブログでも紹介しています。
- ブログ歴〇年。画像制作も含めて一人で対応しています。
クライアントとしても、コミュニケーションしやすい人と仕事したいです。
また、選考時は「どんな人なんだろう?」と不安を感じます。
前職での経験や執筆に活かせる趣味など、Webライターの「人となり」がわかる情報も記載してみましょう。



あくまでも補足事項として「付け足す程度」に書くのがちょうど良いです。
ポートフォリオ作成時の注意点


ポートフォリオ作成時の失敗やトラブルを避けるためにも、以下の注意点を意識しましょう。
- 記事掲載はクライアントの許可が必要
- 誤字脱字の見逃し厳禁
- 個人情報の流出に注意
記事掲載はクライアントの許可が必要
サンプル記事を実績として掲載する場合は、管理元のクライアントに許可を得ましょう。
依頼を受けて執筆した記事は、提出(納品)した時点で著作権がクライアントに渡ります。
著作権違反のトラブルに発展することもあるため、無断での掲載は控えましょう。
誤字脱字の見逃し厳禁
作成したポートフォリオの誤字脱字は、確実にチェックしましょう。
Webライターのスキルをアピールすべきはずが、初歩的なミスで評価を落としてしまう可能性があります。
誤字脱字のチェックは、Webライターの仕事に必要不可欠です。
案件を依頼するクライアントが「同じミスをするのではないか?」と不安に感じてしまわないよう注意しましょう。
個人情報の流出に注意
ポートフォリオには経歴やメールアドレスなど、個人を特定できる情報も記載することがあります。
個人情報の流出は思わぬトラブルに発展することもあるため、取り扱いには十分に注意しましょう。
とくにメールアドレスの公開は、迷惑メールの増加につながるリスクを伴います。
問い合わせフォームを利用できない場合は、取引用のメールアドレスやSNSのアカウントを活用することも検討しましょう。
ポートフォリオはWebライターの取扱説明書


ポートフォリオは、Webライターとしての自分を解説する「取扱説明書」のような役割です。
クライアントに実績やスキルをアピールできるので、仕事を受注するうえで欠かせないアイテムでもあります。
しかし、Webライターを始めたばかりの初心者であれば、まずは実績を積み重ねることが優先です。
実績を重ねながらポートフォリオが充実していけば、Webライターの活動を記録する「作品集」として楽しめますよ。
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